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悪意は常に裏側に  作者: 真っ赤なゴミ箱
第8章 それでも進むしかない
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中央管理施設の根幹にある考え方

「でも、一つだけお願いがあるの。」




話はここでは、終わらなかった。

若葉は、まだ言いたいことがあるらしい。




「何?何でも言って?」




再会し、一緒に帰ってくれると言った若葉。

そのお願いを聞かないはずがない。

若葉のためなら、何でもできる。

心の底から、そう思えた。




「この施設を、焼却処分したいの。」




一瞬、何を言っているのか分からなかった。

そのことで、頭が混乱した。

あまりに、予想外の願い。

反応に戸惑った。




「詳しく説明してくれる?」




何でもとは言ったが、こういうことではない。

もっと別のことだ。

あれが欲しい。

あれをやってほしい。

ごく一般的な願い。

それが出てこなかったということは、何かあるのだろう。

真実を聞き出さない限りは、どうにもできない。




「はっきりとした理由は、言えない。でも。」




「私たちが持ち帰るのは、情報だけ。」




「持ち帰ったところで、この施設が未だに存続していたりすると、埒が明かない。」




「たかがこの施設一つを焼却処分したところで、何も変わらないかもしれない。」




「むしろ、無意味になる可能性の方が大きい。」




「まだまだこの施設、ひいてはこの組織体系には根深いものがある。」




「でも、何か一撃を加えることが出来るとしたら?」




「それは、この方法しかない。」




「この場所に、建物なんてなかった。」




「全部、九重一樹の能力の影響になる。」




「誰も罪には問えない。」




それもそうだ。

この情報を持ち帰ったところで、この施設はどうなる?

また新しい人間がやってきて、動き出したら?

数々の努力、尊い犠牲、積み重ねてきたものは無駄になってしまう。

燃やしてしまえば、何も残らない。

リスクは、ある様に見えて、ない。

だが、その部分では特に気にしてはいない。

散々危ない目にあってきた。

どうってことない。




そこで、今まで口を閉ざしていた人物が口を開く。

大悟であった。




「元主任の視点から、言わせてもらうと燃やしてしまうのは少しもったいない。」




「再利用するのは、どうだろう?」




この施設の根幹にある考え方。

それを使う提案であった。


まさかの提案。

それに付け加える大悟。

次回、その正体が明らかになります。

読んでいただきありがとうございました。

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