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悪意は常に裏側に  作者: 真っ赤なゴミ箱
第1章 気づけなかった僕の過ち
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能力の安定、暴走

その日の夜、俊と弓子から今日のことに関して連絡がきた。



「生徒会長、何て言ってた?」



という二人とも同じ内容の文面だった。

生徒会に入らないかのお誘いだったと答えると、二人の様子が変わったように感じた。

どうも僕は生徒会長の大宮君に、あまりいい目で見られていないらしい。

なのに一緒の生徒会に入らないかとはどういうことか、二人は疑問に思ったらしい。

嫌いなのに近くに置きたい理由がある?

そうだとしたら、なぜ近くに置きたいのか?

生徒会長には、何か別の思惑を感じる。


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深夜、皆が寝静まる時間。

九重一樹は2階。

誰もいないはずの1階に人影があった。

冷蔵庫に手をかけると、中に入っていたコーヒーを捨てた。

その代わりにポケットから黒い粉を取り出す。

その過程でできたものをコーヒーと移し替える。

仕事を終えた侵入者は、何事もなかったかのように窓から姿を消した。


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九重一樹が起きたら必ずすること。

それは、コーヒーを飲むことだ。

多くの場合、一樹の朝食はそれで終わる。

段々と慣れてきたコーヒーだが、まだ苦く感じる。

しかし、これを飲むと落ち着く。

まるで心そのものが危険から遠ざかるかのように。

浄化される。

心が入れ替わる。


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中央管理施設。

モニターで研究者たちが事の推移を見ていた。

昨日、とある研究員に命じて新しく生成したもの。

九重一樹が、まだ中学生だった頃から試行錯誤されてきた。

成分上、昔は苦いものしか作ることが出来なかった。

今現在は、苦みが全くないものを作ることが出来るようになった。

コーヒーに近い成分で、一樹にとっては能力の安定剤。

最も本人は知る由もないだろうが。

これを飲み続けてきたことで、一樹は能力の制御を図っている。


ちょっと前にも出てきたあの黒い飲み物の真の効果がはっきりします。

次回は、効果はどうなるのか、中央管理施設の実験の推移について明らかにしていきます。

読んでいただきありがとうございました。

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