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悪意は常に裏側に  作者: 真っ赤なゴミ箱
第8章 それでも進むしかない
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私が隠した

「若葉、一緒に帰ろう?」




口をついて出たのは、そんな俗な言葉。

再会を願っていた、待ち望んでいた、

それにしては、簡素なものだろう。

でも。

この言葉で通じる。

そんな確信があった。

幼い頃から、一緒に過ごしてきて、

片時も離れたことない私達だから、通じ合える。

現に、若葉は。




「うん。」




ひらがな二文字の返答。

この真意も奏と同じものだ。

この言葉で通じる。

余計な言葉は、私たちの間にはいらない。

それを暗に示している。




私達の再会の瞬間も、非常に単純で明快だった。


--------------------------------------------------------------------------------


大悟と若葉、二人で廊下を歩く。

一人で歩くと、怖い廊下も二人で歩いていると怖くない。

その人が、さっき会ったばかりの人でも。

人間一人分の面積に対して、人間二人分の面積。

その面積が、移動する。

受ける空気抵抗が、大きくなる。

その抵抗の大きさが、また安心をもたらす。

案外心地いいものだと思う。




「こんな暗いところを、本当に君一人で来たのか?」




歩きながら、大悟が疑問を提示していく。

この場所での、若葉。

まだ多少の疑問。

疑惑があるのだろう。

でも、間違いはない。

本当に一人で来た。



そうこうしているうちに、少し前まで見張りがいた場所まで戻ってくる。

相変わらず、人気はない。

その人気の無さの間から、懐かしい声が聞こえてくる。

奏。

お姉ちゃんの声。

一刻も早く会いたい。

そして、謝りたい。

その間にも、大悟の疑問は続く。



この質問は、しなかった方が良かったのだろう。

余計なことまで、聞かなくて済んだ。

そのはずだった。




「さっきから、人気もないし、見張りもいないんだよね?」




「どうしたんだろう?」




空気が質量を増して、襲い掛かってくる。




「私が、隠した。」


次回は、どう展開していくか未定です。

本当の終わりは、もう近そうです。

読んでいただきありがとうございました。

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