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悪意は常に裏側に  作者: 真っ赤なゴミ箱
第1章 気づけなかった僕の過ち
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影で暗躍する者たち3

「君に生徒会に入ってほしい。」



大宮大悟にそう言われ、ついていった場所は視聴覚室だった。

テーブルの上にはプロジェクターが用意されており、薄暗かった。

何かしらの映像の準備ができているようだ。

一体何が始まるのか。



「入る入らないは置いといて、とりあえずこれだけは見てくれ。」



大悟はそう言うと、プロジェクターから映像を投影した。

映し出されたそれは、歴代生徒会が歩んだ道というべきものであった。

幸福実現、皆と共に生きていく、個人の意思を尊重する、などといった公約が流れている。

どれも僕とは程遠いものだ。

僕とは違う人種が歩んだ道。

大宮君はこれを見せて、僕に何を求めている?

映像は10分ほどで終了した。



「君はこれを見てどう感じた?」



「些細なことでもいい、教えてくれ。」




僕は先ほどの質問を素直に口にした。



「この映像から何を求めているのかと。」



この返答が出た瞬間、大宮君の口元に笑みができた。

まるでこの回答を待っていたかのようだった。



「そうか、君はやはり思っていた通りの人物だ。今日は一旦帰ってもらって構わない。」



「返答は明日にでも聞かせてくれ。」



そういった大宮君はすぐに帰ってしまった。

僕はしばらく立ち尽くしていた。



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「やはり、今回はこの手でアプローチするのがよさそうだ。」



「被検体である九重一樹を、生徒会内部という私の一番近くに置く。」



「こうすることで、九重一樹の壊れていく様を近くで見ることが出来る。」



「あいつはまだ自分の能力の存在に気づいていない。この状態こそ第2段階にふさわしい。」



「もし不測の事態になったとしてもこれがあるからな、心配はいらない。」



大宮大悟の頭の中で会話のリレーが回される。

もしもの時の保険、大宮大悟の切り札。

彼のポケットには黒い液体で満たされた試験管が入っていた。


今回は多くは語りません。

次回もよろしくお願いします。読んでいただきありがとうございます。

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