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悪意は常に裏側に  作者: 真っ赤なゴミ箱
第7章 舞台裏
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油断から生じた満足感

立場の逆転。

普通の人間であれば、いてもたってもいられないだろう。

今まで自分がいた場所に、違う人間が立っているのだから。

それで奮い立ち、再び場所を取り返そうとする。

しかし、大悟は違っていた。

既にこの研究所で育っていた段階で、他とは違うと確信してもいいかもしれないが。

要はどういうことかというと、

しばし見守ることにしたのである。

これも停滞した研究に、一片の道筋が見えると思ったから。

大悟も一樹も馬鹿ではない。

一般人以上の区別、分別は分かっているつもりだ。

一樹は、自分で作製した新薬で母親を殺害した。

事実がある。

事前情報で大悟は、既に把握しており、

一樹には一定以上の頭脳があることを見抜いていた。

年齢は同じくらい。

にもかかわらず。

ひょっとすると、大悟自身よりも上のレベルの人間なのかもしれない。

一樹に一時研究を引き渡す。

便宜上、襲われたことになってはいるが、大悟はこれをプラスに捉えた形になる。



そして、その時がやってきた。

一樹は目覚ましい成果を出し、研究に貢献した。

そろそろ、戻る頃合いだ。

舞台も整っていることだ。



だから、俺は今ここにいる。

俺の存在理由。

レゾンデートル。




時間は進む。

俊たちとの距離感は一定に保ち、尾行している。

途中、田代弓子とかいう女も加わった。

その三人が、目を配っている場所。



「あそこだ、見えるか?」



「あんな分かりやすいところにあったのね。見落としてたわ。」



「ちょっと待ってください。」



「本人はあそこにいるはずだ、間違いない。」



「でも、警備が厳重よ。どうするの?」



「一樹は友人だ、ずっと見てきた。それは弓子も同じだろう?」



「ええ、分かってる。」



「一樹はこの状況を面白がっている、そして、必ず動く。自ら。」



「警備は厳重だが、出入り口はあそこだけだ。必ず出てくる。」



「ひたすら、待つってわけね。」



「そうだ。」



「勝手に話を進めないでください!」



「これはどういうことですか?正面突破なんて。」



「作戦もへったくれもないじゃないですか。」



「これしかないんだよ、この方法しか。」



「それに正面突破ではない、そんなにリスクが付きまとうわけじゃない。」



「ただひたすらにあそこが見える位置、正面で待つ、それだけだ。」



「一樹には自分から出てきてもらう。」



会話によると、あそこに一樹がいて、

警備は、厳重。

あの三人はひたすら待ちに徹するらしい。

このままだと、動きがなくなるか?

だが、今からできることなんて何もないだろう。

待つしかないか?



目の前に三人。

その少し向こうに見張り。

辺りは静まり返り、薄暗い。



??

あいつがなぜ、あそこに?

大悟よりも近い位置。

何故、三人は気づいていないのか?



そこには、新型研究員。

一樹の母親の皮をかぶった怪物。

それが佇んでいた。








過去編は終わり、現代に戻ってきます。

そして、事態はまだまだ進みます。

読んでいただきありがとうございました。

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