表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪意は常に裏側に  作者: 真っ赤なゴミ箱
第7章 舞台裏
67/85

不満が招いた油断

確かに殺した。

そのはずだった。

誰にも知られていない状況で。

中央管理施設の設備がここまでのことを成すものだったとは。

一時的に付近にいた住民に、飛び降りの一報が届き、一時騒然となった。

その後、中央管理施設の奥深くに運び込まれ、治療を受けた。

結果。

あいつは、何事もなかったかのように帰ってきた。

それと同時に実感もした。

俺は、この実験材料に興味を抱いていると。

他の研究員以上に。

そこからの取り組み方も変わった。

九重一樹を処分する方向で考えるのではなく、再利用を考えた。

中央管理施設の本来の目的だ。




「対象の経過状態はどうだ?」


「特に乱れはありません。このまま続けても問題ないかと。」


「分かった。このまま観察を続けろ。」




他の研究員との会話の一部分である。

調べていく上で明らかになってきたこと。

九重一樹の能力について。

危険回避能力なるものらしい。

都合の悪いものは避けてしまう。

その特性は、周囲の人間にも影響を与える。

野次馬があれだけいたのにもかかわらず、テレビにも取り上げられなかった理由だ。

不特定多数に生じる絶大な力。

この力を利用しようと考えてしまうのも、間の問題だった。

各拠点と協力し、軍事方面での使用が考えられた。

九重一樹の能力は、一個大隊レベル。

もしくは、それ以上と推定される。

転用できれば、戦争は変わる。

そんなこともまことしやかに囁かれていた。


その為に、様々なアプローチを試みた。



「バイタルに異常なし、その他反応もはっきりしています。」



「それは良かった、体に目立つ傷跡は残っていないか?」



「そちらのほうも問題なしです。実験に支障はありません。」



「では、被検体の意識が戻り次第、実験を第2段階に移行していく。」



「第2段階はよりはっきりとした結果が求められる。決して気を抜くな。」




こちらも会話の一幕である。


第1段階は終わり。

第2段階に移行。

第3段階も見えていた。


その中での、一瞬の油断が。

九重一樹に対して、チャンスを与えてしまったんだろう。

視聴覚室で、生徒会の一件という嘘で呼び出した。

会話は終わり、出ていこうとした。

そこを狙われた。

その後の記憶は曖昧だ。

気が付いたら、九重一樹が主任として立っていた。

俺が今まで立っていた場所。



あの時は、立場が逆転していた。







立場を乗っ取られた場面の裏側です。

あの時、大悟は何を考え、行動したのか。

それが明らかになります。

楽しんで頂ければ幸いです。

読んでいただきありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ