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悪意は常に裏側に  作者: 真っ赤なゴミ箱
第7章 舞台裏
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一般常識を超える常識

気が付いた時には、既にそうなっていた。

どうあがいても変えようのない事実だった。

一般家庭とは似ても似つかない歪な環境。

そこに、言葉はなく。

家族という温かみもなかった。

あるのは、単純作業。

次の過程では、このような操作を試してみようなどと考える。

それが、上手くいけば実験は次の段階に進める。

失敗しても、その部分を反復していけばいい。

そんな毎日だった。


なぜこんなにも冷静に考えることが出来ているかって?

そんなのは経験した人間にしか分からないだろ?

運良くまともな家庭に生まれることが出来た奴らは、関わらない方がいいさ。

これにも、もちろん理由がある。

碌なことがないからだ。

ここ中央管理施設で働いている人間は、全員ここで生まれた。

その後の過程もかなり特殊なもので、本来なら初めて赤ん坊が手に触れるものと言えば。

助産師の手になるだろう。

だが、ここではその過程を一切踏まない。

では、一番初めに触れるものとは何か?

そんな問いが頭の中に出てくるだろう。

答えは簡単。



一切触れないのである。



人間、家族という温かさを初めに感じることが出来ない。

むしろ、真逆である。

その状態の赤ん坊の体を通過するもの。

ナイフだ。

温かさとは、対照的な物体。

金属の冷たさ。

それで、体に浅めの傷をつける。

傷の形は、様々で、多種多様。

ここでは、製造番号のような役割を果たしている。

大悟の体、その横の研究員、さらに横の研究員、、、

皆に刻まれている。




以上が主な事柄になる。

そして、中央管理施設には重要目標がある。

それは、多数ある事柄とは明確に線引きされており、全研究員にも伝わっている。



能力の再利用である。



その研究に身も心も捧げている。

世界には、一般常識を超える常識という物がある。

有名なものだと。

自然発火現象。

ポルターガイスト。

多重人格の有無。

具体例を挙げ続けるときりがない。

そして。

中央管理施設は、常に悩まされ続けていた。

能力者不足である。

研究対象が足りない。

そんなことが、日常茶飯事であった。

研究と並行して、施設外部の調査も頻繁に続けていた。

だが。

来る日も。

来る日も。

能力者は、見つからない。

そんな状態であった。


そこに、飛び込んできた一報。

ある民家で起きた悲劇。

息子が母親を殺害する。

そんな事案。

そこの研究員のある見立て。




「息子の方に、能力者の疑いがあります。」




この一言で方針は変わった。




お決まりの間に過去編を少し挟むやつです。

大悟の過去です。

かなり後半ですが、重要には違いないです。

楽しんで頂ければ、幸いです。

読んでいただきありがとうございました。

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