昔に戻りたい
あの男を確実に排除する。
そうすれば、この恐怖も忘れるだろう。
大丈夫、僕ならできる。
これを使おう。
白衣のポケットから、試験管と注射器を取り出す。
試験管の中身を注射器に移し替える。
これで完了だ。
この液体。
僕の研究の最高傑作に近いもの。
過去に母親に投与したものと同じ。
致死性を有している。
体内に入ったら、もう助かることはできない。
後は、何とかして接近するだけだが、、、
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一樹。
今、どこに隠れている?
もう怯えることはないんだ。
出ておいで。
一緒に帰ろう。
もうお母さんはいないよ。
お前が、殺してしまったからね。
でも、まだお父さんがいる。
家族はまだ終わったわけじゃない。
今からでも、やり直すことはできる。
一から。
お前に紹介したい人だっている。
奏。
お前が連れていかれて、意気消沈していた頃から支えになっていた人だ。
惚れているのかもしれない。
あんな状況だったから。
吊り橋効果的なものもあったんだろうが。
とてもいい人だ。
結婚したら、母親になるんだろう。
お前の支えにもなってくれるはずだ。
若葉。
奏の妹だ。
世話焼きで、姉同様に面倒見がとてもいい。
その証拠に、高校生なのに俺よりしっかりしている。
助けられた場面もたくさんある。
年齢的にお前と同年代だ。
気が合うといいな。
新しい家族だ。
これからの人生を歩んでいく。
だから、、、、
「昔に戻りたい。」
これだけだ。
今の望みは。
お前に会って、これを伝える。
「?」
「、、、、何か変なにおいがする。」
「、、リーダー?」
「、、、」
「リーダー!」
「!」
「、、どうしたんだ、、急に。」
「、、この匂い、、」
「匂い?」
「、、、これは、、」
一樹が、母親を殺害した。
あの後、部屋に漂っていた。
何かの薬のような匂いだった。
最近、書けば書くほど章の方がヤバいやつになってきています。
これは予想していなかった。
次回はどうなってしまうのか。
読んでいただきありがとうございました。




