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悪意は常に裏側に  作者: 真っ赤なゴミ箱
第4章 昔に戻りたい
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その刃が向かう先

廊下を歩く。

ただ一人。

さっきまでの忌々しい顔はもうない。

忘れよう。

あれは。

今、目指すことは一樹に会うこと。

その為に、今まで必死にあがいてきた。

もう近い。

近いんだ。

脳裏にはそれしかない。

ただ会う。

その為に歩いている。

突き当りに差し掛かる。



角を曲がる。

その前方に見えてきた。

何人かが集団で固まっている。

それは見知った顔ばかりだった。




「?」




視線が一斉にこちらに向く。

やっぱり、皆がそこにいた。

でも、皆の顔が変だ。

それは、右手に向けられている。

右手?

あぁ。

これのことか。

さっき渡されたもの。

ナイフ。

これが疑問なのか。

何故、これを持っているのか。

それをもって、ここまで来たのか。

自分でも分からない。

ただ、頭の中にあることがある。

これは、初めから家族の問題に過ぎなかった。

関係のない人たちが関わりすぎたんだ。

誰も悪くなんてない。

一つ言うならば、この結末は容認できない。

それだけだ。



「リーダー、、、?」



「リーダー、、無事だったんですね!」



「へぇ、、この人が例の、、、」




言葉を投げかけてくる。

心配してくれているようだ。

あぁ、問題ない。

大丈夫だ。



「あぁ、皆、、、あと、君は協力者かな?」



「もう、大丈夫だ。行こう、決着をつける。」



ナイフを片手に再び動き出す。

後ろからは、皆が付いてくる。

あるべき形に戻った。


--------------------------------------------------------------------------------


「、、、、はは、、笑えるな、本当に、、」



「何がおかしいっていうの、、、これは家族の問題なのよ、、、」



「まず、その猿芝居だよ!」



「もう、やめてくれないか?何を言ったって無駄だよ。」



「関係者以外は、消すのよ、、そうしないと、、、」



相手が意識をこちらからそらす。

一瞬のことだった。

相手から、ナイフを奪う。

これだけで、形勢は一気に変わってしまった。

全ては、相手が得物を見せた瞬間に終わっていたといってもいい。



「痛っ、、、!」



その手から血が滴り落ちる。

奪う際に、切ったようだ。

そのくらいの痛み、お前らがやろうとしていることに比べたら、、



ナイフを相手に向ける。

今からやろうとしていることは、これからやることの憂さ晴らしでしかない。

まずは、動揺している相手を押し倒す。

当然、相手は暴れる。

その動きを押さえつける。

白衣を剥ぎ取る。




それを着用する。

今から、何をするかは傍から見たら分からないだろう。

ただ、自分で理解してさえいればいい。

衣服が汚れると、合流の際に困るからな。

そうとしか考えなかった。

相手の目を見つめる。

まだ、これからされることを理解していないようだ。




顔をしっかり押さえつける。

気道を確保する際の体勢に似ている。

首、顔の輪郭に沿って、ナイフを差し込む。

相手の体が面白いように、痙攣する。

数秒が経過すると、その痙攣は穏やかになってきた。

その間にも、ナイフを顔に滑らせる。

何故、こんなことをしているのか。

全ては、こいつの言葉にある。

関係者以外は消せ。

俺にとってのそれ。

その瞬間、一番近い場所にいた。

こいつだ。

妻の顔をしたそいつ。

気に食わなかった。

その顔が。

だから、剥がす。

分からなくなるまで。

その間にも、関係者について考えていた。

こいつの言っていた家族という単語。

俺にとって、奏と若葉、それに近しい人、そして、もちろん。

一樹。

皆、家族だ。

俺は、言葉に従ったまで。

だから、こいつは消した。



包丁がぬめりで滑る。

手に加えて、先ほど奪った白衣も真っ赤だ。

顔を見る。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

目障りな顔は、既になくなっていた。

これで、こいつの言っていたことは果たした。



廊下の洗面台で、包丁を洗う。

これはまだ何かに使えるかもしれない。

白衣は、室内に脱ぎ捨ててきた。

細かい箇所についた血を落とす。

顔を洗う。

その顔は、決意に満ちていた。




家族は何があっても守る。

どんな方法を使っても。



次の瞬間には、自然に足取りを再会していた。









少し間が開いてしまいました、、、。その分、今回は手の込んだものになったかと思いますので、お楽しみいただければと思います。では、次回は早めにお届けします(笑)

読んでいただきありがとうございました。

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