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悪意は常に裏側に  作者: 真っ赤なゴミ箱
第4章 昔に戻りたい
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差し出された銀の刃

2階の教室。

案内された部屋は、壁一面が白く塗られており、異様な雰囲気を醸し出していた。

例えるならば、実験室、研究室に近い。

だが。

誰もいない。

ここに一樹がいると言っていたが、嘘なのか?



「嘘じゃないよ、ほら、これ見て。」



白い壁面に、映像が映し出される。

見たことない場所だ。

それに、たくさんの機械が動いている。

その周りでは、白衣を着た研究員と思われる人達が、忙しそうに動いている。

その多くの中に、見つけた。

長年探し続けてきた人物。

一樹。



「、、、一樹、、やっと会える、、、、」



長年の努力が実る瞬間。

それはとても心地いいものだ。

情報は間違っていなかった。

やっと、やっと会えるんだ。



「会いたい?そうだよね、長い間探してきたんだもんね。」



「やっと家族の顔がそろうってことだもん、感動するのは当たり前だよ。」



「あぁ、お前が誰かはもうこの際どうでもいい。だから、早く会わせてくれ!」



「なら、、、私がこんな奥まったところに、ある教室に連れてきた意味は分かるよね?」



「、、、意味、、、?」



下げていた顔を上げる。

そこには、先ほどまでの表情とは全く違う人物が立っていた。

人は同じだ。

こいつは、妻の皮をかぶった何者か。

だが、明らかに違うものを感じた。



「分かってるでしょ、これは家族の問題なの。」



「家族の間で解決されるべき問題。」



「なら、家族じゃない人物、貴方と親しい人たちは?」



「、、、、分かるわよね、、、そう、、」



「全く関係ないの、だから。」



言葉をいったん区切り、ポケットから何かを取り出す。

銀色に輝く刃。

ナイフ。



「これは、かつてのここの主任、大宮大悟を傷つけたこともあるナイフ。殺すまではしなかった。腐っても、元主任。その頭脳は、使わせてもらっている。今はとある教室で学生の真似事をしているの。」



「能力があるなら、再利用する。それがこの施設。でも、なければ?」



「いらない。そんなものは。」



「だから、このナイフを使って。」



手渡されたナイフ。

一体何をしろというのか。



「貴方に付きまとっているあの二人の女。あの二人がいなければ、私たちは再び家族という枠組みになれる。」



ナイフ。

二人への感情。

どうしてほしいのか。

これだけで充分分かってしまった。



「やらないと、会えないわよ。家族3人で。」



悪魔が微笑みかける。


前回の絶望に追い打ちをかけるような今回の展開。いかがでしたか?楽しんでいただけたら幸いです。

読んでいただきありがとうございました。

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