絶叫する悪魔
未だに動きがない若葉たちのグループ。
ただひたすら時が来るのを待っていた。
「内部の様子は分からずか、、、」
「あの監視達も一向に動く気配がないわね。」
「さすがにじれったいか、、、?」
「いや、まだ始まったばかりよ。」
待つことを決めた3人。
途中から知らされた若葉も十分に承知したはず。
だが、内心ではいまだに考え続けていた。
何かこの場でできること。
何か、何か。
俊と弓子の視線は、入り口前の2人の監視を視界に捉え続けている。
それに反して、若葉は辺りをせわしなく見ていた。
本来なら気づくのは難しかったはずだ。
3人が同じ行動をとっていたならば。
若葉の異なる行動により、その物音は感じ取られた。
?
ここは2階だ。
その階段の踊り場から、物音がする。
かすかにしか聞こえない。
その証拠に、二人には変わった様子がない。
「あの、今何か物音がしませんでしたか?」
「してないよ、気のせいでしょ。」
「ええ、何も聞こえなかったわ。」
「、、、おかしいな、、何でだろ?」
まだ続いている。
先ほどから。
階段を上ってくる音。
立ち止まった。
話し声。
続いて、ひときわ大きな音が響いた。
「!」
「やっぱり向こうに誰かいますよ!」
「、、、あぁ、今のは聞こえた。弓子も?」
「ええ、間違いない。」
「見に行きましょう!」
「僕がここに残るよ、二人で見てきて。」
「3人固まって行動した方がいいのでは?」
「こっちも見ておきたい、だから二人で見てきて。」
「、、、行きましょ。俊がそう言うなら。」
「、、、、分かりました。」
俊は見張りを続ける。
女性陣二人で様子を確認。
今とれるのはこれしかない。
階段までそこそこの距離がある。
ここまで響いてきたということは、かなりの衝撃であっただろう。
何があったのか。
階段を下っていく。
一番下に。
「!」
「お姉ちゃん、、、何でここで?」
目立った外傷はない。
意識が朦朧としているようだ。
「、、、、」
「どうしたの!」
「、、、、、」
「聞こえないよ!」
「リー、、、ダーが、、、、、」
「リーダーが?」
「危、、な、い、、」
若葉に知らされたリーダーの危機。
それは唐突だった。
リーダー、、、
何があったっていうの。
一体何が、、、
何が、、
突然の事態に頭が整理できない。
落ち着け、、落ち着かないと。
こんな場所に来た以上、覚悟してきたはずだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
、、よし。
切り替えていこう。
状況をよく見ないと。
考え込んでいた間に、奏の意識がはっきりしてきたらしい。
だが、当の本人も、この状況に混乱している。
しかし、ここから見て取れることがあった。
まるでこの世の地獄でも見てきたような顔をしていた。
その奏が、若葉の手を強く握りしめる。
「リーダーが、、リーダーが、殺される!」
「あの女、一目しか見えなかったけど、何かおかしかった。」
「何かかぶっているみたいだった、、、。」
「あれは人間じゃない、、人の皮をかぶった悪魔よ!」
「助けて、助けて、、、」
姉の聞いたこともないような絶叫。
行方知れずのリーダー。
呆然とする若葉。
状況が呑み込めず、蚊帳の外に追いやられた弓子。
事態は最悪を迎えようとしていた。
今までで一番絶望的局面を迎えてしまいました。連れ去られたリーダー。その行方が気になるところですね。こんなところで今回は終わりとします。次回もお楽しみに!
読んでいただきありがとうございました。




