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悪意は常に裏側に  作者: 真っ赤なゴミ箱
第4章 昔に戻りたい
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死人との再会

「次はどうする?」



「、、、そうだね、、、2階に行ってみない?」



「動ける範囲は広い方がいいでしょ。」



現在地、1階の廊下。

視聴覚室を出てきたところだ。

資料室、視聴覚室と調べてきて分かったこと。

この学校には間違いなく一樹がいる。

その証拠の写真やそれに類するものも見つけた。

視聴覚室には特別変わった様子はなかった。

ただ先ほどまで誰かがいた雰囲気があり、プロジェクターから映像が流れっぱなしになっていた。

あれが何なのかだけ分からない。



「そうだよな、物事は広く考える。」



「2階を見てみてもいいかもしれない。」



付近の階段を探す。

ちょうど突き当たりにあった。

一段一段恐る恐る駆け上がる。

暗闇が近づいてくる。

近づいてくる。

---------------------------------------------------------------------------------


階段に向かう二人を物陰からうかがう者が一人。

その足取りは階段に一直線で、非常に不用心。

どこで手を出そうかと考えていたが、心配は無用だったらしい。

いつでも分断できそうだ。

---------------------------------------------------------------------------------

階段の踊り場まで足取りを進める。

ここから様子を観察してみる。

ここから見た1階。

歩いてきた道だけあって、比較的慣れてしまった。

あれだけ暗いと思っていた道が、心なしか明るく見える。

そして。

ここから2階を見る。

ここは違う場所だ。

先ほどまでとは比較できない。

無機質な空気だけが流れていて、自分たちの心音以外、音一つしない。

思わず足がすくむ。

覚悟は決めてきたはずなのに。



「、、、なぁ、何か感じないか?」



「、、、?、、特には。」



「、、、奏、、しつこいようだが聞いてもいいか?」



「うん、何?」



「ここから先は、もう違う空間だ。1階とはわけが違うと思う。」



「引き返そうと思っても簡単にはできないだろう。」



「それでもいいか?」



「、、当たり前じゃん、、それ聞くの何回目って感じ。」



「ついてくよ、最後まで。若葉も同じ気持ちのはず。」



「分かったら、早く行こう、ね?」



奏が手を差し出す。

あぁこれか、これのおかげで今までやってこれた。

限界を感じても、こいつが傍にいてくれた。

怖いことがあると、今みたいに手を貸してくれる。

そんな奏に支えてこられた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

行こう、この場所に一樹はいる。



奏の手を取ろうとする、、、?

手が宙を切る。

そこに奏の姿はない。

どうなっている?

奏はどこだ!



「これは家族の問題。そんな女の手を取ってどうするの?」



時が止まった、そんな気がした。

普通の人間ならこんな反応はしない。

こいつが普通ではないからだ。

だってこの声、この言葉遣い、この雰囲気。

ずっと同じ屋根の下で暮らしてきたから分かる。

でも、お前は。



「、、、、お前、なぜここにいる。」



「、、いや、雅子。お前はあの時、一樹の薬で死んだんじゃなかったのか?」



「何故今になって、、、」





あり得ないことも突然訪れる。

それが、願っていたことであれ、拒んでいたことであれ。

章と雅子の皮をかぶった研究員。

形は歪だが、再会した。

全く予期していない形で。


一樹と再会前にこんなことが待っていようとは、章の今後の展開が気になる終わり方でした。次回も盛り上げていきます。読んでいただきありがとうございました。

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