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悪意は常に裏側に  作者: 真っ赤なゴミ箱
第3章 本当の姿
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本当の姿

案内された場所はこれまた奥まった場所だった。

先ほどよりも見晴らしが悪く、そこに人がいるとは思われないような。

そこには既に先客がいた。

弓子だ。



「早いね、もう来てたんだ。」



「呼ばれたから、作戦に関して。で、その子が件の?」



「うん、僕が呼んだうちの一人。」



「?、、、他の人たちは?」



「怪しまれるといけないからね、まとめて接触すると。」



「なるほどね、分かったわ。」



「ところであなた、名前は?」



「新藤若葉です。」



「そう、よろしく。」



「はい。」



「、、、、あの、、作戦っていうのは?」



「あなたのリーダー、一樹のお父さん、なのよね?」



「そうです。」



「二人を会わせる。それだけ。」



「、、え?」



「二人を再会させる。」



「え、それって作戦なんですか?」



「それについて僕からも言いたいことがある。」



俊が何かを取り出す。

それは2枚の写真。

1枚目。

白衣を着た九重一樹が写っている。

2枚目。

章と一樹、あと母親と思われる人物が写っている。



「君に、さっき話したこと。覚えてるよね?」



「はい、飛び降りた人物が大宮大悟っていう人で、ここの主任が九重一樹だってことですよね?」



「そうだ、それは間違いない。そこでこの写真だ。」



「写っている人物は同じ、だが、、、どちらが本物だ?」



「どっちも本物なんじゃないですか。」



「、、、言い方が分かりにくかったかな。どちらが本当の姿だと思う?」



「本当の姿、、、、」





2つの写真に写っている九重一樹。

情報を考えると、昔の写真が家族写真と思われる方。

より今に近い写真が、白衣を着ている方だろう。

深く考えてみる。




昔の写真。

それにはリーダーも写っている。横に写っている母親と思われる人物が奥さんなんだろう。

その間に、九重一樹。

一様に笑っている。笑顔だ。

特に驚いたのが、リーダー。

普段は、まったく笑わない、冷静沈着。

そんな印象だった。

それがこの写真では、笑みを浮かべている。

誰が見ても、これは家族写真だろう。





対して、白衣を着た九重一樹が写っている写真。

これで見た感じとしては、あまり時間が経っていなさそうではある。

よく見てみる。

近くで見ると分かった。

この写真に写っているのは一樹だけではない。

同じく白衣を着た人たちが、一樹と同じように写っていた。

それに感情はなく、ただこちら一点を見つめているかのようである。

一言で言うと、異様。

異常、異質。



2枚の写真を見比べてみた。

本当の姿、こちらに決まっている。




「こっちの3人で映っている方、この年齢の子ならこっちが当たり前、普通。」



「そうだ、あるべき姿、家族という、自然な姿。」



「だが、一樹は幼いころから、研究づくめだった。」



「その結果が、こっちの写真、笑顔を失った。」



「どうすれば、取り戻せる?そう考えた。」



「あるべき姿に戻せばいい、写真のように。」



「だから、再会させる。」



「でも、この母親って、、、。」



「今はもういない、、だけど。」



「父親がいるだろう、家族がいるんだ。」



「一樹は戻るべきなんだ、昔の姿に、、、。」



俊の決意。

それを聞いていた弓子。

若葉。

作戦はまとまった。




二人をあるべき姿に、、。








家族というあるべき姿に戻す、、、そんな決意が熱い、今回の話です。また大きく動いていきます。読んでいただきありがとうございました。

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