それぞれが目的のために動き出す
資料室。
そこには件の怪しい映像以外、特別気になるものはなかった。
その映像に関しても、何やら謎がある様に思えるが、真偽は不明。
「怪しいっちゃ怪しいけど、うーん、、、特に気になるものはないよね?」
「そうなんだよな、、、」
「資料室はこのくらいかな、、、」
「まぁ、気にすることないでしょ。この建物広いし。他になんかあるよ。」
「若葉の方の動きも気になるな。」
「今更だけど、スマホとか持ってもらっておいた方が良かったかも。」
「そこは協力者とやらのお手並み拝見だな。」
この部屋にもう用はない。
廊下に出る。
まだまだ先は長そうだ。
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中央管理施設、深部。
九重一樹がモニターをにやりと見つめている。
「お前たちと直に対面する日も近そうだ。」
「面白くなってきた。こちらも動いてやる。」
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一樹と章。
それぞれがそれぞれの目的をもって動き出している。
彼らはあの事件以降、顔を一切合わしていない。
一樹の幼少期の記憶は、母を横で見ていた。
ただそれだけ。
横で見た研究を真似して、その母を超えた。
その能力を買われて、この場にやってきた。
これだけの記憶しかない。
父親に関する記憶は、幼少期の時点で消えてしまっている。
父親がいたという事実さえも。
一方で、章は。
一樹が、自分で作成した新薬で母を殺害したという事件以降、必死に一樹の行方を追っていた。
寝ずに、徹夜したことだって数えきれない。
仲間の奏、若葉にも途中から協力を仰ぎながら、調査を進めていった。
あれから、かなりの時間が経ってしまった。
だが、ついに見つけたのだ。
一樹に関する手がかりを。
時間が二人を分けてしまったかもしれない。
それでもかまわない。
必ず会うんだ。
記憶の相違。
そして、能力の相違。
二つはやがてぶつかり合う。
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一方で、グループの中で一番早く情報を明かされた若葉。
未だにその場から動けないでいた。
「何か、、、何か作戦はあるの?」
「あるから、わざわざ連れてきたんだ。また場所を移そう。こっちだ。」
俊の後を付いていく。
何が待ち受けているのか。
いつもより若干長めのサブタイトルです。この部分の全体の意味を通すならこれがいいと思いました。動き出す各勢力、、、。若葉の動きが気になるところですね。次回はどうなるのか、、、。お楽しみに。読んでいただきありがとうございました。




