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悪意は常に裏側に  作者: 真っ赤なゴミ箱
第3章 本当の姿
24/85

作戦

教師から配られた授業参観に関するプリント。

この施設に外部からの人間がやってくる。

それに先駆けて、俺はメールを送った。

ホームページにあった一樹の父親のアドレスに。

引っかかってくれるかどうかは分からない。

だから、大宮大悟の名前を使った。

時間的に何か動きがあってもおかしくない。

どうだ?

何か変わったことは。

窓から外を眺める。

外には見慣れない人たちがたむろしていた。

その人たちの足取りは、一直線にこの建物に向かっている。

観察する。

人数はまだ少ない。

今、一人入って、もう一人が入り口に差し掛かっている。

入った。





その後ろに、明らかに違う挙動をしているものがいた。

男が一人、女が二人。

校門の前で様子をうかがっている。

何だ、あいつら。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

いや。

見覚えがある。

先頭にいる男。

あいつは。

九重章じゃないか。

距離は遠いが、あのホームページに載っていた人物だ。

見間違えではない。

本当に来てくれたのか。

あのメールで。

だとしたら、こちらも何かアプローチをしないと。





周りを確認する。

黒板に文字を書いている教師。

ただ虚ろな表情で机を見つめている一樹。

教室の入り口近くの机には弓子。

そして、教室の後方。

一樹の母親の姿をした研究員。

不確定要素が多い。

しばらく待つか?



「どうした?そんなにキョロキョロして。」



後方にいる研究員から声がかかる。

授業を続けている教師はこちらを注意する様子はない。



「、、、いえ、少しお腹が痛くなって、、、、。」



「なら、勝手に行けばいい。」



「え、、?」



「、、、、、」



教師の方を見る。

ただ一心に黒板に書き連ねている。

やはり、こちらには関心がないと見える。

なら。



席を立つ。

誰も不審に思ってないのか?

授業中だぞ?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

唯一、こちらを見る視線が。

弓子だ。

一緒に真実を求める会に入った。

じっと見る。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

伝われ!

どうだ?

弓子の表情は変わらない。

だが、次の瞬間。

笑みを浮かべた。

力強い表情。

この場は任せろと言わんばかりの。



決断は固まった。

他の生徒が、こちらを見ずに沈まりかえっている中。

僕は外に出た。

一樹は、まだ絶望から帰ってきていない。






1階まで一気に降りる。

階段の踊り場付近でかがんで向こうの様子をうかがう。

探していた人はすぐに見つかった。

それもすぐ近くに。

今まさに入ってこようとしていたところだった。

先に女性が二人入ってくる。

その後に入ってきた。

九重章、画像通りだ。

3人で何やら話している。

そして、数分が経つ。

動きがあった。

その先には資料室。

やっぱりか。

何かを調べるために。

資料室内部には、九重章と付き添いの女が入っていった。

そして、見張り役みたいな女が一人。

今ならいけるか?






そうだ、このタイミングしかない。

九重章本人に直接会って、この話を持ち出しても逆に警戒されそうだ。

その前に、あの女の人に事情を話してみよう。




「あの、、、。」



「?」



「いきなりで申し訳ないんですが、章さん本人ですか?あの人。」



「!」



「待って、待ってください!敵ではないです。」



「メールを送ったんですが、章さん本人に。」



「、、、、」



「何ですか?」



「、、、、」



「?」



「本人に聞いて。」



「でも、いきなり出ていって警戒されると嫌だったので、あなたが一人になるところで話しかけようとしました。」



「調査に来たんですよね。」



「、、、、はぁ。そうだよ。」



「協力します。」



「え?」



「こっちに来てください。」



「待って、中にまだ二人がいるんだけど。」



「こういう作戦です。」



「その二人にはあとで話します。来てくれないですか?」




必死に頼むその姿。

若葉は押しに弱い。

つまり、断るということが苦手なのである。



「分かった。」



「でも、ちょっと待って。」



「二人にメモ残していくから。」



「、、、、、、、よし、これでいいや。」



「ありがとうございます、行きましょう。」



別行動は不安だ。

だが、不思議とこの人なら大丈夫な感じがする。

これが嘘だとしても、私自身の首が閉まるだけで済む。

本当なら、内部に協力者ができることになる。

見返りの方が大きい。

だから、若葉はこっちを選んだ。







かなり展開が変わってきたと思います。ここからどうなるのか?次回もお楽しみに。読んでいただきありがとうございました。

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