奥深くに
脅迫。
それも有無を言わさない類のもの。
研究に協力しろという。
向こうから呼ばれたはずなのに、この返答。
一体何なんだ。
しかも、呼んだ覚えはないとまで言っている。
なら、誰がこの場に呼んだんだ?
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一向に返答がない。
やはりこちらからの言葉は聞こえてないと見える。
「よくわかんないけどさ、嫌な態度だよね。」
「無視です、無視。」
「、、、そうだな。」
調査を続ける。
場所は1階。
昇降口にほど近い資料室。
この建物に入った時に、目をつけていた場所だ。
辺りに人はいない。
一人も。
「一応、見張り頼めるか?いつ誰が来るか分かったもんじゃない。」
「私も手伝うよー、二人で探して一人は見張りのほうがいいでしょ?若葉、お願い。」
「任せてください。」
さて。
場所が場所だ。
誰か来る前に、調べられるだけ調べないと。
何かあるはずだ。
資料室には、所狭しと物が乱雑に置かれていた。
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これは骨が折れるな。
「これは?」
「今年度の予算案って書いてあるな、怪しいところはなさそう。」
「、、、こっちにもなんかあったよ。」
「選挙管理委員会のお知らせ、、、使えないな。」
「この奥に何か、、取れない。」
「貸してみろ、、、何だこれ?」
「どっかで撮った写真かな?」
「、、、、特に怪しいところはないかな。」
一通り、写真と思われるものを眺める。
日焼けしていて、色はあまりはっきりしていない。
どこで撮られたものなのかも、、
広大なグラウンド。
白い建物。
その前で笑っている人たち。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
?
一か所に目が向く。
建物の入り口で、大人が立ち止まっている。
俺たちの前に入っていった大人のように。
じゃあここは?
この建物で撮られた写真?
皆、白い服を着ている。
白衣か?
「どうしたの?そんなのただの集合写真じゃん。」
「お前にはそう見えるのか?」
「うん、修学旅行とかじゃないの。」
見つけた。
重要そうな資料。
まずこれか。
白衣を着た人たちが写っている集合写真。
全員、表情が曇っている。
そんな集合写真。
集合写真は、こんな顔で映るものじゃないだろうに。
その中、信じられないものを見つけた。
「!?」
思わず、目を見開く。
まさか。
嘘だろ。
確認する。
自分のカバンから写真を取り出す。
「どうしたの、そんな慌てて。」
「、、、、」
あった、この写真だ。
懐かしい写真。
調査のために常に持ち歩いていたもの。
見比べる。
そこには。
色褪せてしまっているが、同じものが写っていた。
集合写真の端っこの方。
持ち込んだ写真の真ん中。
母の研究を一心に見つめていたころの姿。
九重一樹。
白衣を着ていた。
これもやりたかったネタです。個人的にはいい感じに仕上がったかなと思います。また次回。読んでいただきありがとうございました。




