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悪意は常に裏側に  作者: 真っ赤なゴミ箱
第2章 介入する者
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救世主2

とあるマンションの一室。

比較的、整理されており、物が少ない。

特に目を引くのが、このマンションに似つかわしくない小さなテレビ。

テレビ画面には、芸能人が写っていて、企画に挑戦していた。

今どきの番組内容ならありがちな企画だった。



「下らん。これならまだ昔の番組のほうが面白かった。」



実際、こんな番組を放送している場合ではないだろう。

一体、何をやっているんだ、関係者どもは。



「謎の施設からの飛び降り自殺、これを大々的に取り上げるべきだろう。」



だというのに。

あれだけ騒がれそうな事件だというのに。

どこの報道機関もその内容に触れてすらいない。

あの場には、多数の人間がいた。

誰も見ていないなんて言えるはずがない。

それに。



俺もその場にいた。

はっきりと見ていた。

体にブルーシートが掛けられる直前に一目見ただけだが、間違いないんだ。

屋上から誰かが飛び降りた。

その事実に変わりはない。

でも、誰に聞いても、この一点張りだ。



「何のことですか?そんなことあるはずないじゃないですか、そこは国内有数の進学校ですよ。」



学校?

あれが学校に見えているのか?

どう見ても、実験施設、研究施設、このあたりの言葉が似合いそうな建物。

俺だけにしか見えていない?

そんなはずはない。

俺には真実しか見えない。

じゃないと、この仕事をやっている意味がなくなってしまう。

誰も信じないのなら。

俺が調べる。

あの学校には、何かがある。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・





突然の電話。

同じ仕事をしている仕事仲間からだ。



「リーダー、例の事件で屋上から飛び降りた生徒の名前、分かりましたよー」



調べてもらっていたことが分かったらしい。



「飛び降りた生徒の名前は九重一樹、年齢は17歳。所持していた生徒手帳から判明した、とのことです。」




「、、、ちょっと待て。九重一樹だと?お前、それは本当の情報か?」




「本当ですよー、間違いないです。」




「、、、、、」




「どうしたんですか?黙っちゃって。」




「すまん、後にしてくれ。少し考えたい。」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・





九重一樹。

一樹。

生きていたのか。

そうか。

あんなところにいたのか。

あんな研究施設みたいなところに、、、




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

迷いが吹っ切れた。

お前とは何年ぶりになるだろう。

家庭内で起こった事件の後、お前はどこかへ行ってしまった。

仕事の傍ら、お前を探し続けてきた。

やっと、見つけた。

一樹。



お前をあそこから救い出してやる。

それが出来るのは、俺。

いや、俺たちしかいない。

そういうと、ジャケットを手に取り、袖を通した。



「仕事の始まりだ。」



ジャケットのポケットにはこんなものが入っている。



フリー調査機関 真実を求める会  会員証


メンバー  新藤奏

      新藤若葉 

      (以下はかすれて判別不可能)



リーダー  九重章



一樹の父親の名前が書かれている。

一樹が母である雅子を薬を使って殺害するという事件。

目撃したのは、もう動かない雅子と、連行されていく一樹の姿。

もうあんな悲しい結末はごめんだ。

一樹。

お前を必ず助け出す。

そして、あの時に何があったのかしっかりと聞いてやる。



「待っていろ。」



一樹は都合の悪いことをいいように変えてしまう能力、いわゆる危険回避能力を有している。

それに対して、章は都合の悪いことから目を背けず、相対する能力、いわゆる危険衝突能力を有している。

相反する力。

反発する力。



章はこの力の存在にまだ気づいていない。 
















相反する力。うーん、かっこいい響き。中学生のころ、こういう言葉の響きが好きだったのを覚えています。なんか、昔に戻ったみたいです。それはさておいて。2章はこいつらが絡んできます。複雑になっていきますが、よろしくです。読んでいただきありがとうございました。

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