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悪意は常に裏側に  作者: 真っ赤なゴミ箱
第2章 介入する者
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救世主

「お前はすべてを知った。よって、尚更ここから出すわけにはいかなくなった。」



大宮大悟はそう言うと、僕をいつもの教室に放り込んだ。

ここでは毎時間、決まった時間に授業を受けていた。

僕の認識ではそうなっている。

そして、

ナイフで切り付けられたはずの傷跡はもう消えてしまっている。

これも思い込み?



「監視には、お前の母親に付いててもらう。お前が普段仲良くしていたあの二人にもここにいてもらおう。」



すると、後ろのドアから俊と弓子が現れた。

二人の表情はうかがいしれない。

二人と入れ違いで、大宮大悟は後ろのドアから姿を消した。

次いで、鍵穴から音がした。



「主任には、お前の監視を命じられた。ここのドアだけでなく、この教室の窓全てが施錠されている。決して、二度とここから出ることは叶わないだろう。」



一呼吸おいて、



「だが、体調不良はすぐ申し出るように。被検体の体調管理は重要だからな。」



笑みを浮かべながら、新型研究員は後ろの黒板の前に付いた。



「一樹、ほら早く授業の用意しないと。」



「一樹、お前まさか教科書忘れたのか?」



いつの間にか、前の黒板には先生が立っていた。

いつものように、黒板を大きく使って説明している。

僕はふと思った。

まるで授業参観みたいだと。

生きていたころの母親はまるで僕に関心がなく、研究一筋だった。

そんな母親が後ろで僕を見ている。

その中身が別物でも謎の幸福感に満ちていた。

もうここから出ることはまず叶わないだろう。

次に逆らったら、どんなことをされるか分からない。

痛いのは、もう嫌だ。

・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

なら、僕は一生このままでいい。

ここで在りし日の未来を過ごすんだ。




もう一樹を縛るものはない。

ここにいれば、もう大丈夫だ。

誰にも手出しはできないし、本人ももう助けと救いを望んでいない。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



何か忘れてはいないだろうか?

一樹、白宮高校、中央管理施設、母親に押され、転落した時に何が来た?



報道陣と警察である。

さらに、あの場には野次馬もいた。

実際に一樹にブルーシートが掛けられる瞬間を見ていたものもいる。

しかし、誰の記憶にもとまることはなかったし、報道もされなかった。

あの場で警察本部に連絡した警察官は、なぜ本部に連絡したのか分からなかったし、そもそも本部はそんな飛び降り自殺の件があったことすら知らない。

皆、口を揃えてこう言うだけだ。



「何のことですか?そんなことあるはずないじゃないですか、そこは国内有数の進学校ですよ。」



だが、あの場に例外が紛れ込んでいたとしたら?

一樹と同じ様な力を有したものがいたとしたら?

学校を出てしまうと、一樹の都合の悪いことをいいように変えてしまう能力で全てを忘れてしまう。

もしその記憶を保持できるものがいたとしたら?



全てを諦めた一樹を救うことが出来るのは、その男しかいない。





最後にまた謎が出てきました。謎の男といった方がいいかもしれません。まぁ、謎とは言っても次回で明らかになりますがね。次回から、再び勢力図が乱れます。お楽しみに!

読んでいただきありがとうございました。

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