表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夏祭り  作者: 古畑 時雄(Tokio Furuhata)
12/16

第12話 夏祭り

 サツキを背中に背負いユウタの待つ八代やしろ神社の一本杉へと向かった僕は、神社の階段を一段いちだん登って行った。するとサツキは申し訳なさそうに僕にこう言ったのだ。

「ハヤトくん ごめんね、重くない?」


 サツキがこう言うと、僕はサツキに向かって、こう言い返した。

「大丈夫だよ、サツキ。あんずあめ、ご馳走ちそう出来なかったし…」


 こう僕はサツキに答えた。その言葉を聴いたサツキは、僕の背中の背後から僕をギュッとにぎりしめたのであった。この時、僕はサツキに何も言わなかったが、自分のサツキに対する感情を自分で確認する事が出来たのだ。


 こうして僕は息を切らし、階段の上まで登ったのであった。するとサツキは僕に向かって、こう言った。

「ありがとうハヤトくん、大丈夫?」


 サツキは僕に申し訳なさそうに、こう聞いたのだ。この時、僕はサツキに笑顔を作って、こう答えた。

「大丈夫だよ、サツキ。昔、サツキをよく背負ってたから…」


 こう僕がサツキに言うと、サツキもうれしそうに微笑ほほえんだのだ。そして二人はしばら八代やしろ神社の階段の上で昔の頃を思い起こし、見つめ合っていたのだった。


つづく…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ