第18話 依頼と遭遇
とりあえずご飯を食べ終えた俺達はギルドに向かうことにした。
お昼ご飯は時間が時間だったのでオーク肉定食しかなく、それを食べた。今日はデザートも頼んでみたのだが…出てきたのがスライムという名のゼリーだった…
いやさ、名前がまんまなんだよ…しかも材料スライムなんだってさ…
だがここでふと気になった事があった。
魔物は倒すと光となって消えるのだがオークの肉やスライムなんてどうやって材料になっているのだろうかと…
気になったのでご飯を頼んだときに聞いてみたところ、どうやら魔物を討伐した際に肉などはドロップアイテムとしてドロップされるようだ。
だがそれを食うなんて考えたやつの頭の中はぶっ飛んでると思う…
俺とカレンが倒したスライムの気持ち悪さは前に話したと思うが、あれを食う? どう考えても頭がおかしい!
おばちゃんが「デザートのスライムだよ!」といって持って来た時には俺もカレンも固まったからな…
とまぁ、これがお昼ご飯の時の出来事だ。
ご飯を食べ終えギルドに来た俺達は受付嬢のところへ向かうことにした。
とりあえず昨日の受付嬢のところへ向かおうとしたのだが…人が多すぎる…
いやいやどんだけ並んでるんだよ…
え? 昨日の倍以上人いない?
時間はかかったが俺達の番が来た。
「あ、悠真さんこんにちは! 依頼はどうでした? カレンさんがいなかったので少し心配していたんですよ?」
受付嬢が俺達というより俺にだな…に気づきそんな事を言ってくる。
おかしいな…内緒でって言ったはずなのに…
悠真は受付嬢にジト目で返していると、
「あ…なんでもないです…」
あ、じゃねーよ! あ、じゃ!
なんでもないです…って、その前にしっかりちゃっかり言ってくれてるからもうバレバレなんだよ!
「はぁ…とりあえず13体くらい倒してきたので鑑定お願いします」
「わかりました! では、ギルドカードを預かりますね!」
そう言われて悠真はギルドカードを受付嬢に渡すと、
「はい! ぴったり13体ですね! これで依頼は達成になります! それでまた依頼受けていかれますか?」
「はい。お願いします。依頼はまた同じくミニガルムでお願いします」
「わかりました! …あ、ミニガルム討伐のついででいいので森を調査してきていただけないですか? 最近、森での魔物の量が多いと報告がありまして…ついででいいので…お願いできませんか?」
「? いいですけど、何故俺なんです? 俺達は昨日登録したばかりのかけだしですよ?」
「かけだしですが実力的には強いですよね? ミニガルムだけでなくガルムも単独で倒せるほどに」
あー倒したな…ギルドカードに載ってたのか…
でも、ガルムだろ? でかいけどそんなに強いのか?
「あ、言っておきますけどガルムって単独ではなかなか倒せないですよ? 大きいだけでなく素早さもある…何より群を率いて襲ってくる魔物です。並大抵の冒険者では倒せません。伊達にランクCの魔物ではないのですよ」
マジか…そんなに強かったのかあいつ…
カレンとシアがいなかったらマジで死んでたやつじゃん…
「…わかりました。ついででよければ見ときます」
「はい! よろしくお願いしますね!」
………
……
…
依頼を受け目的地である近くの森へ着くなりミニガルムを見つけた。
見つけた瞬間シアで撃ち抜いたが、まだ周囲には気配がある。
カレンもそれに気づいているようで気を張っている。
「昨日ここにいた時より数が多いわね」
「うん…朝来た時よりも少し多いかも…」
どういうことだ? 魔物ってそんなに早くリポップするのか? てかリポップなのか? 人と同じように生まれてくるわけではなく?
(魔物は魔素を求めて行動しておる。故に魔物は魔素が集まった所に生まれてくる。人のように生殖行為などは必要としないのじゃよ…じゃからこそ森にこれほど魔物がおるのはおかしいのじゃよ…)
ふむ、つまり魔素が多い場所にリポップするという感じでいいのか?
そして魔素が多い場所に魔物は集まる…と。
そしてこの場所にはその魔素があまり無い…というわけか。
この後も探しては瞬殺するを繰り返していると、
アオォォォォォォォン!!
あーこれ前にもあったなぁ…
嫌な予感しかしてないしなぁ…
なんていうかさ首の後ろ辺りがチリチリしてるんだよなぁ…あれ? でも、前の時はこんな感じはしなかったんだけどな?
(それはあれじゃ。我と体と意識を共有しておるから我が感じておる事がお主にも伝わって感じておるのではないかの?)
なるほど。それでさっきから嫌な予感とかを感じるわけか。
このままここにいて大丈夫なのか?
「ねぇ悠真。私何か嫌なものを感じるんだけどこのまま調査してて大丈夫なわけ?」
「カレンもそう思う? 引き返した方がいいかな?」
「んーどうかしらね…そこら辺にいるガルム達なら大丈夫でしょうけど…」
警戒しながらシアと念話をしといるとカレンからそんなことを言われた。
やっぱりカレンも同じものを感じていたらしい。
(そうじゃのぅ…主人様達の強さならキング級までなら倒せるのではないかの?)
「キング級て何?」
(そんなことも知らんのかえ? キング級とは魔物の中での王の様な存在じゃ。キング級、王という名に相応しい力を持ち、その強さは折り紙つきじゃ。一体でも街に現れれば街が滅ぶとまで言われておる)
は? そんなやつが現れたら終わりやん! いや、国にはSランクの王様がいるから何とかなるのか?
…他人任せすぎるかな? でも俺は戦いにも慣れてないし…
そもそも現れると決まったわけではないか…
「さっきの雄叫びから結構時間が経ってるけど来ないわね? どういうことかし…ら!」
「さぁね、ただ警戒しておくことに越したことはないかな」
カレンと悠真はミニガルムやガルムを倒しながら会話をしていると、
(主人様達よ、嫌な予感は当たった様じゃよ?)
シアがそういった途端、辺り一帯の空気が変わった気がした…
二人はより一層警戒を高めていると、
(主人様! 後ろじゃ!)
シアに焦ったように言われ、悠真はとっさに横に回避する。
悠真が回避した瞬間、悠真がいた所を黒く大きい物体が通過した。
そいつはガルムよりさらに大きく鋭い牙や爪…何よりそいつから漂うオーラが違う。
見ただけで逃げ出したくなるような…そんなオーラだ。
(キング級じゃ…)
「これがキング級の魔物…」
これが初めて悠真達が出会った初めてのキング級の魔物だった…




