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2話


(はぁ、久々に見たな。 俺が普通の生活を送ってた頃の夢… )


 なんてことを思いながら体を起こそうとするが…


(ん? なんか重いぞ?)


「おはようございます! お兄様! 」


「ちょっ!真弥! なにしてるのさ! てか、なんでここにいるのさ!」


 と、いるはずのない人の声が聞こえて慌てる悠真。


「ふふ、お兄様?質問は一個ずつにしないと真弥は困ってしまいますよ?」


「いやいや! 真弥! そもそもなんで俺の部屋にいるのさ!」


 もちろん真弥と部屋は違う、だから俺の部屋にいることはおかしいし、俺の上に馬乗りになっているのは尚更おかしい。


「何故と言われましても、お兄様のいるところが真弥のいるところですから!」


 なんてことをぬかすのだった…


 ………

 ……

 …


 いつもの寝室でのやりとりを終え朝食を食べにリビングへ向かう悠真と真弥。


「あ、お兄様! 少しお待ちください! すぐに朝食の準備をしますね!」


「なんか手伝うことあるかな?」


「いえ、温めるだけなので大丈夫ですよ! 座って待っててください!」


「いつも悪いね」


「好きでやっていますから!」


 この家での俺の扱いは居ないものとして扱われている為、家のことは基本家政婦さんがやってくれているのだがご飯などの準備に俺の分はない。

 なのでこうやって毎日真弥が作ってくれているのだ。


 ん? 羨ましい? 何を言ってるのかわからんな!


「お兄様! 準備ができました!」


 お、準備ができたみたいだ。

 今日のメニューは、味噌汁にハムエッグ、俺はご飯で真弥はパンにジャムを塗って食べるようだ。

 味噌汁の良い香りに包まれながら二人は手を合わせて…


「「いただきます」」


 と、いいご飯を食べ始める。


「真弥の作る味噌汁はいつもおいしいね」


 悠真は思った事を伝えると


「そ、そうですか? ありがとうございます。」


 少し頰を赤く染めながら褒められたことにお礼を言う。


「なんていうかさ、心が温かくなるような味だよね。 懐かしい味って感じかな? あ、俺作って貰ったことないや…」


 感想を述べながら自分で自分の地雷を踏む悠真である。


「だ、大丈夫です! これからずっと私が作ってあげますので!」


 妹が嬉しい事を言ってくれてるがずだとは無理じゃないだろうかなんて事を思いながら二人は朝食を食べ終わり、再び手を合わせ、


「「ごちそうさまでした」」


 と、言い朝食を食べ終わるのだった。


 ………

 ……

 …


「さて、学校に行こうか?」


「はい! お兄様!」


 まだ時間に余裕はあるが、早めに行くことに越した事はない。


「「いってきます」」


 いつものように二人仲良く家を出る。


 季節は秋、少し肌寒くなってきた頃だ。


 制服は冬服に変わり、真弥の制服姿が可愛い。

 まぁそれはいいとして、二人は仲良く並んで登校していると、横断歩道で信号が変わるのを待っている。


(こうやって二人で学校に行ったりするのなんて昔に比べたらありえないよなー)


 なんて事を考えていると信号が変わっていたようで真弥が先に進んでいた。


「お兄様ー! 何してるんですかー? 早く行きますよー?」


 と、横断歩道の途中で止まり悠真を呼ぶが…


 プップーというクラクションの音と共に一台のトラックが突っ込んできていた…


 悠真は気が付くと体が動いており、走って真弥を突き飛ばし助けると…


 …目の前にはすでにトラックの姿があった………

これでプロローグは終わりとなります!

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