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地球の神様が異世界にクラス転移した!?  作者: 新崎 かえで
4章 魔法国家エルズルナフ
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47話 作戦開始


「……それからあなた達に出会ったの」


正直、かなり驚いた。どんな理由があったにせよ、エルズルナフが国としてやっていいような所業には思えなかった。

たった十二歳のマリアは妹を守るためにした決断にはどれ程の覚悟が必要だったののだろうか。きっとそれは、計り知れないほどの重みがあっただろう。


「大丈夫、私達がマリアちゃんを必ず助けるから」


飛鳥の言葉で多少でも安心してくれたらいいと思った。ほんの少しだけ、イリアが 微笑んだ気がした。気のせいだったかもしれないが。




「マリアがその後にどうなったのかが問題だな」

「今までいたとか言う地下に戻されたんじゃないのか?」

「本当に?絶対か?一度逃げられたからには、別の場所に移動した可能性もあるだろ」

「ああ、そう言われてみればそうかもな」


何にも考えてなかった様子の、絢斗。まあ、ただの考えすぎで、マリアが地下にいる可能性もある。

だがしかし、どちらにしても海斗達にはイリアの話だけではなく正確にその地下の場所を知る必要があるだろう。


「とにかく、一度城の中を見ておきたいわね」

「簡単に言うけど、城壁の中に入るだけでも難しいと思うぞ。そこからさらに地下にまでなんてどうなる事か……」


城の中は勿論、外にも見張りの兵士がいることは間違いない。地球の監視カメラと人の目ではどちらが優秀なのかは分からないが、どちらもそう容易くはその目を掻い潜ることは出来ないだろう。


「まあ、まずは今日の夜にでも一回行ってみるか」

「おっ、下見ってやつだな。いいな」


絢斗は下見という響きに釣られただけだろうが、乗り気なのはいいことだと思う。


「じゃあ、私は残るわ。イリアちゃんを一人で残して置けないし、連れていけないでしょ」

「私も行く!」


突然と言ってもいいだろう。今まで最低限の受け答えくらいしか話さなかったイリアがはっきりと喋った。

どうしても、少しでも早くマリアに会いたいという気持ちがあるのだろう。それは分からないでもない。だがしかし………それは難しい。


「イリアちゃん、ごめんね。それはちょっと難しいの。私とここで私と待っていよ」


出来るなら連れていきたいという気持ちはあるのだが、如何せん偵察みたいな侵入はやったことがない。しかも場所は魔法が代名詞のエルズルナフ。しかもその王城だ。どんな罠がある想像も付かない。


「イリア、足手まといだ」

「ちょっ、海斗!そんな言い方ないでしょ!」


万が一にもそれに引っ掛かった際に、逃げるのにはイリアがいては難しくなる。早い話、足手まといだった。

イリアも海斗の言葉に俯いて、それ以上は諦めたように俯いた。






外は度々兵士が通り、暗くなった今でもまだ頻度は減ったもののまだ見回っているようだった。

依然として飛鳥は海斗の言葉に怒っていたが、ほんの少しだけ怖いので飛鳥が何も言わないのをいいことに海斗も飛鳥に話しかけることはなかった?


「絢斗、行くぞ」

「イリアちゃん、俺達が絶対にマリアちゃんの無事を確認して来るからな」


イリアが微かに頷いたのを確認して、海斗と絢斗の二人は宿を出た。




「海斗。あれは言い過ぎだったんじゃないか?」

「そうかもな。だが、あそこまで言わないと、イリアも引き下がらないと思ったからな」


イリアは今まで年の割に聞き分けのいい、我が儘は言わない子どもだったと思う。周りの環境がそうさせていたのだろうが、とにかく周りの状況よく察することができる子だったのだ。

だがしかし、今は状況が少し違う。生まれてからずっと一緒にいた姉と離されて会えるかもしれないとなりふり構わずになったかもしれない。そんな子が必死に頼んだら一部の例外(海斗と絢斗)を除いたら、情に厚い飛鳥はそれを許してしまうかもしれない。

大抵の場合はそれでもいいかもしれないが、今回は駄目だ。


「俺が言わないと誰も言わないだろ」

「まあな」



下で普通に進んでいたら、兵士を避けながらになり進むペースが遅くなる。こんな夜に他に外に出ている人もいない。

それならそれ以上に手っ取り早い方法がある。地上ではなく上、つまり屋根の上を進んでいた。


「あの時の飛鳥は怖かったから、次は無しな」

「言われなくてももうやりたくない」


あれをもう一度やるくらいならゴブリンキングを一人で倒す方が100倍以上もマシに思える。


「城に入るのはセンチュリアを入れて二回目だな」

「あれはもとから入っていたから、侵入は初めてだ」


それに、一口に城といっても国が変われば構造も大分変わっている可能性がある。




「っと、お喋りはここまでだな」


目の前には目的の城がある。見張りの兵士の数もさすがに多く、一筋縄ではいかないことは一目見ただけですぐに分かった。


「気を引き締めて行くぞ」

「了解」


かつてない難題に挑むことに、緊張と胸を踊らせていた_____。


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