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閑話 ある日の日常的な野営


魔法国家エルスナフに向かっているある日のこと。そろそろ日がくれるという事で、この日は野営をすることになった。

野営は別段珍しいことではなく、今までにも何回かやっていたことだ。


野営するのに適当な場所は、第一に、水の近くであること。もっともこれは、水魔法があるため海斗達にはどうでもいいことだった。普通なら旅では魔力を気にしなければならないことだが、MPが多い海斗が気にする必要は余りなかった。

第二に、辺りが見渡せる場所であること。但しこれも、危機察知がある海斗達にはなくてもいいことだった。

まあ結局、海斗達にとって野営する場所はどこでも良かったわけだ。




火を用意し、夕食の準備をする。本来なら旅では荷物を減らすため干し肉等の長期間もつ携帯食品を食べる所だが、海斗達にはほぼ無尽蔵のアイテムボックスがあるため、調理器具やら食材やらを沢山持ち歩いていた。

その為、いつも温かい料理が食べれていた。


この日はご飯と途中で狩った魔物の肉を焼いた物、野菜のスープを食べていた。因みに作ったのは、飛鳥だったりする。


当番は交代制で海斗と飛鳥が交互に作っている。絢斗はというと、壊滅的に料理が下手なためやっていない。それでも一度だけ作ってみたが、料理の域を越えていた。

肉を焼けば炭のように焦げ、野菜を切れば指が切れる。剣の扱いは上手いはずなのに何故か包丁は全く使えないのだ。

今ではすっかり、皿洗い係に落ち着いている。



ありがたくも温かい料理を食べたあとは、次の日に備えて寝ることになる。地球ではあり得ないほどの早寝だが、旅では朝早くに移動するため自然とこんな生活になった。

まさに、早寝早起きという健康的な生活だ。




こうして、三人一緒に寝ている。


そう、三人一緒にだ。

普通なら魔物や盗賊を警戒して一人は起きておくのたが、海斗の危機察知のおかげでその必要がなかった。

とは言っても、危機察知のスキルがあればいいという話ではない。本来、危機察知のスキルは意識のある時でしか発動しない。

これは、スキルを持っている飛鳥でも出来ない。海斗にしか出来ないことなのだ。




既に日は沈み空では星々(ほしぼし)が輝く頃、危機察知に引っ掛かるものがあった。

魔物だ。ただ、気配でウルフだと分かった海斗はわざわざ起こす必要もないだろうと、一人で倒しに行った。


たかがウルフに海斗が負けるはずもなく、あっさりと倒してまた寝た。もちろん、ウルフの討伐部位である牙をとってアイテムボックスに入れてからだ。






後日、ギルドで換金しようという時に絢斗と飛鳥にその事がばれ、何で起こさなかったのかと絢斗と飛鳥は怒っていた。

ただ、海斗は何でたかがウルフなのにわざわざ起こさなければならないのかと疑問に思ったそうだ。


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