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32話 出会い、盗賊? その3


「とっとと、その盗賊どもを片付けろ!!」

「てめぇに言われたかねぇんだよ、この極悪商人が!!」

「けがわらしい盗賊のぶんざいで儂と話そうなどと身の程知らずが。しっし、どっか行け」

「はは、こっちだってお前と話すなんて願い下げだ。用がすんだら二度とお前と会うもんか」

「何だと!?」

「「はっ!!うざいったらありゃしねぇ」」

「「真似するな!!」」



そんな感じの、だんだん低レベルの口喧嘩となっていたが、言い争っている二人以外はその状況を見守ることとなっていた。


敵だろうが味方だろうが思っている事は同じ、子供じゃ無いんだからもう少しまともな会話は出来ないのだろうか、と。

ある意味で、敵味方関係なしに心が通じあった瞬間であった。かなりすごいことではないだろうか。



「どうするのよ、これ」

「いい加減、何とかしないと終わらないってのは分かったな」


確かに、このまま放っておけばいつまでも言い争い続けそうな勢いだ。

いい加減、どうにかしなければ日が暮れる。そろそろ、野営の準備をした方がいい時間だ。



「こういう時は、片方ずつ話を聞くに限る」


そう言って海斗は、まず言い争っていた二人の内盗賊と思われていた方を眠らせた。

どちらからでもよかったのだが、商人の方がが面倒くさいことになりそうだったので先に商人から話を聞くことにした。海斗は面倒事は先に片付ける派だ。



「な、何だ貴様は」

「なんだもなにも、どっからどう見ても冒険者だろ」

そうは答えたものの、商人が聞きたいのはそこではないことは初めから分かっていた。


「取りあえず、どう言うことなのか言い訳を聞かせてもらおうか」


完全な取り調べの感じである。しかも、まるで商人が悪であるかのようなやり方である。完全に私情を挟んでいるが、誰も何も云ってこないため良しとしよう。


因みにこの頃、商人の護衛達は何をするでもなく二人のやり取りを見守っていた。それでいいのか、護衛。

盗賊と思われていた方の仲間は、咄嗟に動こうとしていたが海斗が一瞥(いちべつ)すれば止まった。殺気を少し向けたのがいけなかったのだろうか。

ついでに言えば、絢斗と飛鳥の二人はただただめんどくさそうに状況を見守っていたとさ。



「で、いったいどうなっていたんだ?」

「お、お前は儂が誰だか知っているのか。儂にそんな態度をとって、後でどうなっても知らんぞ」


いや、知らねぇよ。

全力でそう突っ込みたくなったが、話が反れそうなのでやめた。

(というか、台詞(せりふ)からして完全な悪役だろ。もう、こいつ捕まえていいかな

そんな事を思い始めていた海斗だった。まあ、一度始めたからには最後までやるのが海斗のやり方だが。


「……ひっ」

少し殺気を向ければ、直ぐに黙った。

「で?どうなったんだ?」

「あ、あいつらがいきなり襲ってきたんだ」

「あっそ」


それだけ聞くと、海斗は用はすんだとばかりに意識を奪った。



「あれじゃあ、海斗の方が悪役みたいだな」

「それは言わない方がいいわ」


後ろで絢斗と飛鳥が言っていた事は気にしない方がいいのだろう。



「で、次はお前だ」

そう言うと、海斗は水魔法で作り出した水を盗賊と思われていた男の顔にかけた。


ビシャ。

「げほっ。……なんだ?」


起き上がったばかりの男が海斗の影に入った。


「さて、次はお前の話を聞かせてもらおうか」

「は、はい」



あっさりと男は降伏した。

まあ、懸命な判断だろう。


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