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29話 旅立ち

つなぎの話です


「さて、そろそろ別の町に行くか」


既にお世話になった人への挨拶は済ませてある。みんな大体別れを惜しんでくれたが、ギルドマスターだけはめちゃくちゃ喜んでいた。厄介人が減って嬉しいのだろうが、かなりむかついた。


まあそれは置いといて、これから王都を出て別の町に行くことになっている。

次の目的地は、魔法国家エルズルナフ。この大陸で一番盛んに魔法研究が行われている大国だ。



エルズルナフは、この世界では珍しい自由国家。地球の言い方で言えば、民主主義の国である。

ただ違うのが、国の代表者はエルズルナフで一番の魔法研究者が選ばれる事だ。


これが大陸最大の魔法国家となれた理由だろう。


一番の魔法研究者が国の代表者に選ばれることで、殆どの民の不満やら何やらはでないらしい。エルズルナフでは、一番の魔法研究者というのは無条件で尊敬の対象となる。

それでも不満があるなら、一番になってみろという感じだ。




もしかしたら、ここならば地球に帰る方法があるのではないかという希望で行くのだ。

こっちの世界でも楽しい事はあり、だから居たいとは思う。だが、それと同時に存在する地球に帰りたい、家族に会いたいという気持ちの方が大きい。

それが全員の意見だった。






エルズルナフまでは徒歩でいく。

本来なら空間魔法にある、転移魔法でエルズルナフまで一瞬で、といきたいところだが転移魔法には知っている場所しかいけないという制限があるのだ。


まあ、これにも実は抜け道がある。

ようは、転移先を知っていればいい。具体的に言えば、転移先の地形やある程度の位置、そして距離を知っている必要がある。

つまり、必ずしも行ったことがある場所でなければならないわけではないのだ。ただし、地形なんかを知る必要がある。


これを解決するのが、レアスキルのマッピングだ。

マッピングならば、知りたいと思えば地形などを知ることができる。転移魔法とマッピングの組み合わせって、マジ神。


まあ、この組み合わせは全く知られていない。尤も、マッピングはともかく上位魔法の空間魔法を使える人なんてほぼいないけどね。



まあどっちにしろ、少なくとも今回は転移魔法を使うつもりはない。この世界を楽しみたいからね。


そんなわけでエルズルナフまでの道、徒歩で約十日間の道のりを歩く。

ただ、これはどこにも寄らずに真っ直ぐでの日数で、町とかにも寄らなければいけないため、実際にはもっと時間がかかることになる。

かといって、町に寄らなければ食糧等の補給ができない。その為、町に寄らないなんていう選択肢はない。


まあ、時間は十分にあるしゆっくりいけばいいと思う。焦らずのんびりと。






まだ見ぬ異世界を求めて

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