表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/52

25話 討伐系依頼 その2


依頼を受けた村は、王都から歩いて1時間程の村だった。

普通なら、王都から近くにあるという好条件の依頼は人気があり直ぐに誰か受けるはずだ。それでもこの依頼が残っていたのはゴブリン討伐の依頼だったからだからだろう。




「1時間って言うと学校までの登校時間と同じだな」

「海斗は電車通学だったからな」

「私だって電車通学だったわよ。でも、1時間はかからなかったわね」

「電車は楽そうだな」

「そう言う絢斗は徒歩通学だったな」

「ぎりぎりな。あと100メートルくらいで自転車通学になってたんだよ」

「それは大変だったな」



そんな雑談をしながら、村までの1時間道のりを歩いた。途中魔物が出るなんて事もなく、のんびりとしていた。

テンプレなんて幻想だ。




なんて思っていた時期がありました。

前言撤回しましょう。テンプレは存在する。



周りは魔物の死骸だらけだった。そして、辺りはその魔物の血で染まっていた。


事は一時間程遡る。






依頼の村、ノース村に着いた。

みた感じ、村の人口は50人程だろうか。小規模な村だった。


「ようこそおいで下さいました。このたびは、依頼を受けて下さりありがとうございます」


村についたら、まず初めに村長に会いに言った。それは、依頼の内容を詳しく聞くためだった。

依頼ボードに貼ってある紙には、せいぜい依頼内容と報酬、依頼場所くらいしか書いていない。その為、依頼の詳しい状況。つまり、魔物が出た正格な場所やその地形を聞くのだ。



今回の依頼は、少し森に入ったところでゴブリンを見つけたらしい。

今のところは被害0。

だが、ノース村は少しの村の畑と多くの多くの森での狩猟で生活を賄っていた。その為、狩猟ができないのはまずい。既に、依頼を出して一月程経っていた。

正直、これ以上の遅れは生活に関わってくるのだ。



「じゃあ、行くか」

「ええ」

「そうだな」

そう言って、三人は森に入っていった。




静かさが不気味な雰囲気を醸し出している森の中。普通なら、鳥の鳴き声でも聞こえそうなところだが、この森にはそれがない。


「それじゃあ、三十分後にここに集合ね」

それだけ言うと、飛鳥は一番に森の中に走り出していった。

「ありゃあ、昨日のこと相当恨んでるな」

「みたいだな」

昨日、鑑定を使って海斗と絢斗の二人で多くの薬草を取ってきた時の話だ。自分だけほとんど持ってこれなかった事をまだ、気にしているらしい。


別に気にしなくてもいいと思うんだけどな。



「じゃあ、俺も行ってくる」

それだけ言うと、絢斗も森の中に入っていった。

「お互い頑張ろうな」

絢斗が海斗の言葉を聞いていたかは分からない。




「さてと、俺もやるか」

そう言って、海斗はスキルの気配探知とマッピングを同時発動させた。こうすることによって、魔物の数と位置が分かるのだ。


そして、反応は予想以上の数が出た。

およそ、数にして二百。明らかに、依頼よりも多い。

(何でこんなにいるんだ!?)

いくらゴブリンが繁殖力が高く、増えやすいといっても限度がある。

依頼されたゴブリンの数は五匹程度。いくら何でも、たった一月でこんなに増えるなんて事はあり得ない。


(この数はまずいな)

海斗はともかく、飛鳥と絢斗は危険かもしれない。

数匹くらいなら同時に危険なく倒すことが出来るだろう。だが、かなりの数に囲まれれば話は別だ。

まだ、魔物との闘いに慣れていないためどうしても油断が出来るだろう。ましてや、初めて、魔物とはいえ生き物を殺すことに少しでも躊躇いを覚えれば、それは隙になる。

一対多数の闘いにおいては特にそれは致命的となる可能性が高い。


もともとの予定なら、ある程度の数差ならば隙があっても問題ないはずだった。それだけのステータスはあるし、何より、相手はゴブリンだ。いくら数が脅威でも、もとは弱いためそこまで危険視する必要はなかったのだ。


それに、これだけのゴブリンがいれば上位種が要るかもしれない。ゴブリン討伐の依頼に人気がないのはこれの存在が大きい。

単調な接近の攻撃しかしてこない普通のゴブリンと違って上位種は遠距離からの攻撃を行ってくる。弓を使うゴブリン弓兵(アーチャー)も居れば、魔法を使うゴブリン魔導師もいる。



急いで二人を回収しに行った。

近かったのは、先に行ったはずの飛鳥だった。


既に飛鳥は戦闘を行っていた。だが、そこまでの数はいなく、飛鳥が優勢にみえた。

これなら手出しは無用と様子を観ていることにした。

数分で飛鳥はゴブリン五匹を片付けた。



「大丈夫だったみたいだな」

「海斗。どうしてこっちに来たのよ」

飛鳥は海斗が近くにいたことに気付いていたようで、驚く事はなかった。

「ちょっと想定外の事態でな。ゴブリンが少なくとも二百はいるんだ」

「なんですって!?じゃあ、直ぐに絢斗とも合流した方が良さそうね」

流石に飛鳥は立ち直りも早く、こんな異常事態でも冷静にとるべき行動が分かっていた。



絢斗もそこまで離れたところではなく、近くにいた。まだ、ゴブリンとは遭遇していなかったようで、突然現れた俺達に驚いていた。


「どうしたんだ?二人揃って」

「ゴブリンが二百匹以上いるみたいなのよ」

「なっ!?いったいどこにそんなにいるんだ!?」

そうして、二人は海斗の方を見た。

「それが、殆どが一ヵ所に集まっているみたいなんだ」

「となると、ゴブリンの村が出来てるってことか。そうなると、かなり厄介だな」


ゴブリンは基本的に知能が低い。だが、上位種になるとある程度の知能がついてくる。それが、弓や魔法を使って戦うゴブリン弓などだ。

そして、村があるということは上位種が上に立ち多くのゴブリンを纏めているということになるのだ。


これで、ゴブリンの上位種がいることがほぼ確定となった。




「まあ、どっちにしろやるんだろ?」

「そうだな」

「村の人の為にもね」

「自分が倒したいだけだろ」

「別に、何だっていいじゃない」

「まあ、そうだな」


三人は経験が積めて報酬を貰える。ノース村はゴブリンが倒されれば狩猟が再開できる。

まさに、いいことずくめだ。



「それじゃあ、ゴブリン退治にいきますか」


すみません、ゴブリン退治までいけませんでした

次回で終わらせられると思うので、おつきあい下さい

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ