17話 異世界は甘くない その3 (呆れた勇者)
遅れてすみません
「海斗、どうしたんだ?」
そう言ったのは、絢斗だった。見てみると、飛鳥も同じ事が言いたそうな様子だった。
「全員に魔法がかけられていた。効果は隷属化だ」
「「!?」」
それを聞いた二人の表情が、一気に変わった。
「おい、それは不味いだろ」
「不味いどころか、最悪よ‼今まで気づかなかった事が悔やまれるわね」
そこで、やっとクラスメイト達は気を持ち直した様だった。
「おい、一体何なんだよ‼」
「何がどうなってるの!?」
「お前らだけで納得してないで、俺達にもちゃんと説明しろよ‼」
「みんな、一回落ち着け‼」
そこで、ようやく斎斗も気を持ち直したようだ。
「海斗も、一体どういう事なんだ。お前が神だなんてあり得ないだろ。しっかり、否定しろよ」
(((((は!?)))))
その時、この場にいた全員 (国王や騎士達も含める)の心が一致した。
なかなか、ここまでの大物はいないだろう。
クラス全員どころか、国王達の注目を集めた。悪い意味でだが……。
今考えるべきなのは、かけられていたという、隷属化の魔法の方だ。誰もが、この悪状況を理解した。詳しい事までは分からなくても、不味い状況に陥っている事は理解していたのだ。
それが分かっていなかったのが、斎斗だ。
こいつ、だめ勇者だ……。その時、誰もがそう思った。全員が呆れて物を言えないと言う顔で斎斗を見ていた。国王さえも、何を言ってんだこいつといった感じで、間抜けにも口を開けて斎斗を見ていた。
それを見て斎斗は、何を思ったのか更に自分で自分に追い討ちをかける。
「さあ、みんなも待っているんだ。早く全員に謝れよ」
(((((いや、お前が謝って‼)))))
その時、全員がそう思ったそうだ。
「何をやっているんだ。これ以上、時間を取らすな」
「目障りだ。そいつを早く連れていけ」
うんざりだと言う感じで国王が重々しく言った。
その言葉を聞いて騎士達が斎斗を連れていった。斎斗は何か喚きながら連れていかれていたが、誰も助けようとは思わなかった。
「とにかく、出発は三日後だ。準備しておけ」
それだけ言うと国王は出ていってしまった。そんな国王は、かなり疲れた様子だった。
海斗達もかなり、精神的疲労が溜まっていて誰も何も言わず部屋に戻って行った。
だが、そんな中でも夜には行動をおこす者達がいた。




