1話 異世界転移
目を開けて見ると別の場所にいた。どこかなんて分からない。ただ、教室ではないとしかいえない。
周りにはクラスにいた全員。つまり、クラスメイト40人と教師1人がいた。そして、俺達を囲むように数十人いた。
「ここどこ!?」
「なんだ!?」
「なにここ!?」
あちこちからクラスメイト達の戸惑う声が聞こえて来た。
俺はどうかというと、別にそんなに混乱してはいない。もちろん、こんなことになって驚いているが取り乱したりしない。現在は、状況把握をしようとしている。
そんな事をしている内に俺達を囲っていた人の中で一番目立つ格好をしていた人が声をかけてきた。おそらく一番立場が上なのだろう。
「皆さん、落ち着いて下さい」
もちろんそんな事ではみんなの混乱はおさまらない。
「皆、落ち着いて!!」
そしてみんなようやく少し落ち着いたようだった。
「ありがとうございます」
「いえ。そんな事より、これは一体どういうことなんですか」
「はい。突然ですが、勇者様方にはこの国をいいえ、この世界を助け出して頂きたいのです!!」