10話 密談part2 その3
「まあ、とりあえず今後の方針は決まったわね。ステータスの強化をしましょ」
もちろんそれは重要なことだろう。
「具体的には?」
「海斗が私達に戦い方を教えるの。それが一番確実な強く成れる方針じゃあないかしら」
「俺が?」
「「当たり前だろ(でしょ)」
二人で揃うほどなの?
「お前の他に誰ができるんだよ」
「それが一番現実的よ。私達は力を付けようにも、そのやり方を知らないわ。でも、やらなきゃいけない。でも、海斗は違うでしょう。いざという時のためにできる事はしておくべきよ」
確かに、筋は通っている。
出て来ない王。そしてその代わりに来る王
女。そう簡単には信用すべきではない。
そんな中で力を得ようとするのは当然のことだろう。
「そうは言っても、俺は誰かに教えたりしたことはないしな」
「いいわよ」
「俺達だけでやるよりずっと効率がいいだろ」
それもそうだ。
「わかったよ。だが、本当に上手は教えられないからな」
「ええ、十分よ。チャンスがあるなら私はそれを絶対に掴むもの」
「それに、喩え彼方の教え方が下手でもある程度は問題ない。やるのは、俺達だからな」
それは、絶対の自信からくるものだろう。そして、それが自意識過剰ではないことを俺は知っている。
それだけの力や可能性を持っている。だが、それは普通とは言いがたいことなのだろう。だから……いや、だからこそ俺達は一緒にいられたのだろう。
「さて、とりあえず今後の方針は決まったわけだけど後はどうする?」
「まずはさっきの力をつけることが第一だな。それと、引き続きの情報収集。とりあえずはこの二つに集中した方がいいんじゃないか?」
「二兎を追うものは一兎をも得ずって言うしな」
ことわざは偉大だ。何と言っても、ことの心理を突いてくる。
「そんな事言うなら、力の強化と情報収集で既に二つよ」
「細かいことはいいだろ」
「それはともかく戦い方の練習をする場所だな」
力をつけるのは、信用できないこの世界の住人にいざという時に対抗するための力を得るためだ。そのためなるべくなら、というより絶対に見つからないようにしなくてはならない。
その、絶対に見つからない場所が必要なのだ。
「それなら、いい魔法があるぞ。上級魔法の空間魔法だ」
上級魔法はそうそう使える人はいない。
「そのままなら、空間を操るとかか?」
「ああ、言葉通りの意味だ」
「でも、それってチートじゃあないの?」
「これはMPを結構使うんだよな」
基本的に魔法は、威力が強力なほど消費するMPが多い。それは、MPを源として魔法を使っているためだ。
MPはエネルギーだと思えばいい。つまり、魔法が強力なほどエネルギーが必要だということだ。
「まあ、俺にはあまり関係ないけどな」
便利なことに、海斗には∞のMPがあった。
「とりあえず、空間魔法で練習できる場所が作れるということね」
「ああ」
「なら何も問題はないわね。絢斗もそれでいいでしょ」
「いいと思うぞ」
「じゃあ、早速明日から始めるわよ」
早ければ早いほどいいだろう。
こうして、次の日から戦い方の練習が始まった。
これで、密談part2は終わりになります




