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日常RPG  作者:
4/8

勇者と勇者と勇者の冒険





勇者サクラの冒険、今回はパーティを引き連れの冒険だ。べ、別にさみしかったわけじゃない。一人でただひたすら本屋とかバイトとか留守番とか… 別にパーティに憧れていた訳じゃない。孤高の勇者、それも悪くない。


…でもさ、たまにはいいじゃん。たまにはワイワイしたいじゃん。初代ド○クエの勇者も現代にリメイクされたら一人嫌って言うはずじゃん。そんな時代じゃん。









そんな訳で、今回はこの洞窟(焼肉屋)に二人の仲間を連れて乗り込むぞ!


まず、山田。レベル25、警察官だ。まさに勇者。正義の名のもとに悪は許さない! そんな感じの男だ。ちなみにレベル30まで何もなかったら魔法使いに転職可能だ。




続いて、前川。レベル25、こいつは親が社長の七光りだ。遊び人だったくせに、親の力で勇者になったやつだ。今や期待の跡取り息子ってか。ちゃっかり王女様も手に入れやがった。新たな勇者も生み出しやがって。なんだ、同じ勇者なのにこの差は。






まぁ、こんな感じで。今回は勇者サクラ、勇者ヤマダ、勇者マエカワで冒険なのです。







「いや、マジで。子供が可愛くてしょうがないんだよねー。」


勇者マエカワの先制攻撃! 勇者サクラは50のダメージ。勇者ヤマダには効いていないようだ。


ぐっ。こいつ、いきなりどでかい一撃かましてくれんじゃねーか。なんだその勝ち組オーラは。てめーはあれか、人が必死にコツコツ進めてるゲームを先にクリアしてネタバレするタイプかゴラァァァ!





勇者ヤマダは肉を焼き始めた!


「おい、山田。なんで一枚だけなんだよ。もっとたくさん焼けよ。」


「え、だってこれは俺の分だし。お前らはお前らで好きに焼いて食えよ。」



勇者ヤマダは特技「めんどくさいこだわり」を発動した!


こいつ、めんどくせぇぇぇぇぇ!なんでその一枚に気合いれてんだよ、どんだけonly one精神だよ! おい、肉見過ぎだから、肉は逃げねーから、目がイってるからぁ!



勇者サクラは特技「心のツッコミ」を連発した。精神的に疲れを感じ始めた。






「んで? サクちゃんはどうなの最近。」


勇者マエカワは興味なさそうに話をふってきた。どうって、会うの一週間ぶりくらいだろ。そんなすぐには現状変わるわけねぇだろ!



「んー、まぁボチボチ。まぁ根気良くがんばるさ。」


勇者サクラは魔法「頑張る」を唱えた!



「まぁ大丈夫、サクちゃんならいい仕事見つかるって。」


勇者マエカワは魔法「社交辞令」を唱えた。




こいつ、ぜってーなんも思ってないな。てか興味ないな。どうでもいいオーラが滲み出てるぜ。聞いてきたのお前のくせにな!







サクラは皿を調べた。大量の野菜を手に入れた!

おい、ちょっと待て。肉は、肉はよ。ここどこよ、焼肉屋だろ?畑じゃねんだよ、俺は肉食いにきたんだよ。



「ちょい、山田。肉、食いすぎじゃね?」


「お前らあんま肉食べてないから、野菜好きなのかなって思って。そんな気にするな、無くなったなら注文すればいい。


勇者ヤマダは特技「都合の良い理解」を発動した!

こいつ、まじで唯我独尊すぎる。焼肉食いたいって言うからここにしたのに! 俺はベジタリアンじゃねーぞ! 肉、にく、ニクー!











こいつら… マジで好きなようにやりやがって。結局俺対して食ってもねー、飲んでもねー。なんだこのモヤモヤは、パーティの絆どこいった。なんだ、各自別行動でラスボス前で会おうぜ!みたいなノリなのか。


ざけんなぁ!






「お会計、1万5千円になります。」



勇者ヤマダは魔法「ワリカン」を唱えた!


勇者マエカワは魔法「ワリカン」を唱えた‼





…マジで割に合わねぇ……





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