第3話
案内された部屋は一通りのものがそろっていた。先に送っておいた荷物も届いているようだった。簡単なキッチンもあり暮らす分には充分だ
片付けもそこそこに、とりあえず町にむかうことにした。ここに来る前に通ったとはいえ、あまり見ている余裕はなかったのだ。外にはださなかったが、緊張していたのだ。
レゼン学園のあるレゼン市は学園の敷地を抜くとそこまで大きくはない。だからといっても、一日でまわれるほど狭くもないので、とりあえず学園の近くをまわろうと思っていたところに
「あの〜、もしかしてハイレン?ハイレン・ハートネット?」
ハイレンよりちょっとだけ背の低い少女が話しかけてきた
「そうだけど…君は?」
「やっぱり。あたしのこと覚えてない?子供の頃シランと一緒に遊んだこともあったよ」
(子供の頃?シランのことも知ってる?ってことは)
「リヴ?リヴテランス・ウォーカー?」
「うん、そうだよ。久しぶりだね。けど忘れかけてるなんてひどくない?」
嬉しそうな反応から、ちょっと怒った反応にかわってく
「でも5年たってるんだよ?すぐにわかったリヴがすごいんだよ」
子供の頃シランとリヴともう一人、4人でよく遊んでいたのだが、5年前リヴが親の都合で引越たのだ。どこに引っ越したかはわからなかったが、まさかこんなところにきていたとは
「もうそんなにたってたんだね…。ハイレンの髪は珍しいからすぐにわかるよ」
「まあ確かに。で?1回も手紙とか送ってこないのはどうゆうこと?」
そう、ハイレンの髪は黒色だ。ダウィン大陸には、黒髪をした人はまったくといっていいほどいない。
「それは…ほら。あたし突然引っ越しちゃったじゃん?だから、きまずかったんだよ」
「そんな理由で?」
「うん。…もしかして怒ってる?」
「ああ、そうだね。そんな理由で手紙の一つも寄越さないなんてね。怒って当たり前だろ?」
「うぅ……ごめんなさい」
ハイレンは何も言わずに、しょげているリヴを見てる
「それよりなんでこんなところにいるの?」
リヴはいたたまれなくなったのか、話を変える
「明日からレゼン学園で学ぶことになったんだ」
「そうなの?!ラーゼン学園には入らなかったの?」
「いやラーゼン学園には入ってたんだけど………」
「別にいいよ。無理に話さなくても」悲しそうな顔をしてしまっていたのだろうか。リヴが気を使ったようだ
「ごめん………」
「じゃあここら辺を案内するよ。いこ!」
励ますように明るく言ってくれた
「ああ!!」
だから心配させないように明るく返す
あんまりうまい文章ではないですけど、楽しんでもらえれば幸いです。読んでくれている方々ありがとうございます。なるべく早く更新するようにしますんで、お願いします