第8話
「二人に対して、木獣君一体になります。誰でもいいですから、二人組になってください」
誰と組もうか?みたところエインはかなりできそうだ。リヴは武器を選んでいたからほとんどできないだろう。昔も特に何もやっていなかったし。フェルは言っていたとおりだとしたら、ほとんどリヴとおなじだろう。他のクラスの奴らはどうだろう?
「ハイレン、俺とやろうぜ。ある程度剣術は使えるみたいだしな。近くでみてみたい」
「わかった。けど剣術なんていえるほどのものじゃないよ?」
「気にすんなよ。それより先生が説明を始めるぞ」
先生が説明を始めるときにはほとんどの人が二人組みをつくっていた
「始める前にいくつか注意事項があります」
先生が言った注意事項は4つ。木獣君は実際に殺せるダメージを与えると行動しなくなる。木獣君は追い討ちをかけることはしない。攻撃する意志を持ってちかづくと攻撃してくる。強化魔法の使用はしない
「俺からでいいか?エイン」
「別にいいぞ。ハイレンの腕も早くみてみたいしな」
頷いて木獣君に近づく
剣を正眼に構え、少し近づくと襲いかかってきた。直線的な体当たりを一歩体をずらして避ける。動きが止まったところに横なぎに斬る。木獣君は地に伏せるようにして避け、また体当たりしてくる
同時に後ろに跳びながら剣で防ぎ、そのままはじく。木獣君がバランスをくずしているところに剣を振り下ろす。さらに薙ぎ払う。吹っ飛んだ木獣君は力なく倒れる
あれで倒れるということは実際の魔物より弱く設定されているだろう
「なかなかの腕だな。一撃ももらわずに倒すなんて」
エインが近づいてくる
「エインだってわかってるくせに。木獣君はけっこう弱く設定されてるぞ」
「…まあな。でもハイレンほど早く倒している奴はいないぞ」
周りを見てみるとまだ木獣君と戦っている人が多い
「ただの偶然だと思うよ」
苦笑しながら答える
「まあいいか、次は俺の番だな」
いつの間にか木獣君が起き上がっていた。おそらく先生が何かしたんだろう
エインは刃渡り90cmとハイレンの剣より少し長い、ブロードソードだ