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北の暁  作者: circlebridge
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**2008年に大ドイツ帝国が解体され「欧州連邦(Europäische Föderation)」へ移行した 後の体制(2008~2010年代)**

◆ I. 政治体制:帝国から「連邦」への再設計

■ 概要

• 正式名称:欧州連邦共和国(Europäische Föderation Republik)

• 首都:ベルリン

• 体制:連邦共和制(議会制)

• 国家元首:連邦大統領(形式的職位、初代はアンゲラ・メルケル)

• 実権:連邦執行評議会(Bundesexekutivrat)と内閣議長に集中

■ 移行の実態

• 旧「国家社会主義統一党(NSUE)」は**欧州人民党(EVP)**に改組。

名称を変えたが、中核構造・官僚機構はほぼそのまま継承。

• 「州(Bundesstaat)」の再区分で、旧東方総督区・フランス保護区・北欧自治圏など

が「連邦州」に再編。

→ 名目上は自治権を持つが、**ベルリン常駐代表部(Reichsvertretung)**を通じて監視

されている。

• 各州の元首(知事・総督)は連邦政府によって承認されるため、実質的に中央集権的な

連邦制。

■ 主な行政構造

機関名 機能 備考

連邦議会(Bundestag) 立法・予算承認 構成は各州代表制。反体制政党の立候補は制

限。

執行評議会 政策決定・安全保障 旧帝国宰相府が母体。軍・外務・財務の代表が常任。

欧州安全保障評議会(ESSC) 軍事統制機構 NATOに相当。実質はドイツ国防省の延長。

欧州監査庁 経済・通貨監督 「ユーロ=マルク」の導入を監視。

---

◆ II. 軍制:旧帝国軍の延命

■ 再編成後の枠組み

• 名称:欧州連邦軍(Europäische Streitkräfte)

• 総兵力:約220万人(常備+予備含む)

• 構成:

• 陸軍:旧ヴェアマハトの構造を継承、東欧駐屯主体。

• 海軍:北海・地中海艦隊を分割運用。依然として制海力は低い。

• 空軍:防空主体だが、無人攻撃機(UAV)開発が進む。

• 準軍事組織:欧州治安軍(EGF)=旧SS警察部隊の転生。

■ 核兵器

• 核保有:継続

• 推定保有数:150〜200発(主に戦術核)

• 配備先:ポーランド・ウクライナ西部・ノルウェー北部・フランス東部。

• 核抑止の権限はベルリン中枢のみが保持。

• 欧州連邦は核共有構想を拒否し、米英との核情報協定にも加わらず。

---

◆ III. 加盟国・地域構成(概略)

地域分類 主な構成国/自治州 状況

中央核心部 ドイツ本国・オーストリア・チェコ・南ポーランド 事実上のドイツ領。完全

なゲルマン化完了。

東欧圏 ハンガリー・ウクライナ西部・バルト自治州 軍政下の地域が多く、抵抗運動残

存。

西欧圏(準加盟) フランス・ベルギー・オランダ・イタリア北部・デンマーク 名目上独

立国だが経済・安全保障面で連邦に依存。

北欧圏 ノルウェー・スウェーデン 準加盟国として経済統合のみ参加。軍事は独自。

旧ロシア地域 ヨーロッパロシア西部・黒海北岸 ゲルマン人定住地。植民都市が形成さ

れ、原住民は隔離政策下。

---

◆ IV. 外交姿勢:連合国との緊張と共存

• 2000年代後半、欧州連邦は連合国(英・米・日・蝦)との冷戦を維持。

• 双方とも「全面核戦争の回避」を最優先し、**限定的な接触(貿易・科学技術)**のみ

を許容。

• 特に日本・蝦夷との関係は微妙で、

• 欧州連邦:資源(石油・金属)を求める立場

• 日本・蝦夷:高技術製品・電子部品の輸出国

→ “経済的冷戦”の様相を呈する。

また、中東・アフリカでは依然として代理戦争構造が続く。

欧州連邦は北アフリカに親欧政権を維持し、英米連合はサハラ以南を掌握。

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◆ V. 社会・文化

• 公式イデオロギーは「欧州人共同体主義(Europäische

Gemeinschaftsideologie)」。

これはナチズムを直接否定せず、「民族より文明の連帯」を掲げる再構築形。

• 言語はドイツ語が公用語だが、フランス語・英語・ラテン語の併用が進む。

• 民族構成は史実よりも極端に均質化。

東欧・ロシアではゲルマン移民の比率が70%を超える。

• ベルリン、ウィーン、パリ東部、ワルシャワが主要経済都市圏となり、

統一的市場「ユーロ=マルク圏」が成立。

---

◆ 総括

欧州連邦は「帝国の終わり」ではなく「帝国の再定義」である。

ベルリンはなお欧州の中枢であり、

東欧とロシア西部は依然としてドイツ人の土地。

かつての支配の記号が、より洗練された“制度と市場”へと変わっただけだった。

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