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北の暁  作者: circlebridge
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中華民国臨時政府(南京) ― 英米保護下の「中華自由共和国」 ― (1945〜1980年代)

【1】成立経緯

• 1944〜45年:アイアンフィスト作戦により、英米日蝦連合軍が華北・満州・朝鮮を奪

還。

• 同時に、ソ連・中共勢力が崩壊し、華中(長江流域)は統治空白に陥る。

• 英米は中国大陸の政治的混乱を防ぐため、1946年に**「南京臨時行政委員会」**を設

立。

• 指導者には国民党系の文民であった蒋経国が推挙されるが、英米の監督下で実権を制限

される。

• 1948年、英米の承認を得て**「中華民国臨時政府(Republic of China - Provisional

Government)」**として独立を宣言。

---

【2】政治体制

• 政体:共和制(議会制民主主義)だが、実質的には英米の保護国。

• 首都:南京。

• 国家元首:総統(任期5年)。象徴的役割にとどまる。

• 政府:議会制内閣(首相が行政を統括)。

• 憲法:1950年「中華民国臨時憲法」制定。英米顧問団が起草。

• 国家主権・人権・選挙制度を明記するが、外交・安全保障は「連合国の承認下」に限

定。

• 政党構成:

• 与党:自由共和党(親英米・自由主義)。

• 野党:国民社会党(旧国民党系・中道民族主義)。

• 非合法:中国労働党(左派残党)。

---

【3】外交・軍事

• 陣営:連合国自由圏(EAO)とは別系統の「英米直轄ブロック」に所属。

• 外交方針:

• 対満州・日本・蝦夷:形式上は「同盟関係」だが、実質的には英米が窓口。

• 枢軸ブロックとは断交。

• 中共残党(重慶政権)とは交戦状態を継続。

• 安全保障:

• 1952年に「南京防衛協定」締結。

• 南京・上海・武漢など主要都市に米英駐留軍(約5万人)が常駐。

• 自国軍は「国民防衛軍」約10万人。装備は旧米軍供与品。

• 防衛産業:英米企業(ロッキード、BAe)が主導。

---

【4】経済

• 通貨:中華ドル(C$)

• 体制:自由市場+外資依存。

• 主要産業:繊維、軽工業、農業、港湾貿易。

• インフラ:上海〜南京〜武漢にかけての長江回廊が経済中軸。

• 外国資本:英米資本が60%以上。

• 成長率:平均3〜4%。低位安定。

• 社会構造:上層は英米教育を受けた新興中産階級。農村は封建的格差を維持。

• 輸出先:英米35%、日本20%、満州10%。

---

【5】社会・教育

• 人口:約2億人(華中地域中心)。

• 都市人口比率:35%。

• 教育制度:英米式12年制。義務教育普及率70%。

• 識字率:68%(農村を除く)。

• 大学:南京大学、上海英中学院、武漢理工大学など。

• 社会福祉:都市部では整備が進むが、農村は極めて脆弱。

• 宗教:自由。キリスト教系学校・病院が多い。

• 言語政策:官話・英語併用。

---

【6】政治風土

• 「親英米エリート」層と「民族主義者」層の対立が続く。

• 英米顧問の強い監督下で、反政府デモはほぼ抑制。

• 民主化運動(特に学生層)は1970年代後半から台頭するが、

「安定のための特別治安法」(英米の支持)により封殺。

• 1980年代には、表面上は「穏やかな民主国家」だが、

実態は英米による政治的プロテクター国家である。

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【7】文化・国際的位置づけ

• 上海・南京・広州など都市部は「英米文化圏」の延長線上。

• ジャズ・映画・ファッションなど米国文化が浸透。

• 国際社会では「自由中華の象徴」とされるが、実際の発言力は小さい。

• 国連では満州国と対立することなく共存しており、

「中華民族の分割状態」を事実上黙認。

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【8】1980年代の状況

• 経済:低成長だが破綻はしていない。

• 政治:蒋経国退任後、英米系技術官僚政権に移行。

• 軍事:完全に英米指揮下。

• 社会:都市化進行、農村貧困の固定化。

• 外交:香港・広州租界圏との経済一体化が進む。

• 英米にとって「東アジア自由陣営の緩衝地帯」としての価値が高い。

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【9】地政学的位置

中華民国臨時政府(南京)は、

「満州(EAO圏)」と「英米租界圏(華南沿岸)」の間に位置する、

政治的緩衝国・行政的安定装置

として機能。

武力や経済ではなく、“存在そのもの”が東アジア秩序の一部と化している。

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【10】総括

1980年代の中華民国臨時政府は、

• 英米主導による中国再建の試みの「中途的成功例」。

• 民主主義を掲げつつ、実質は英米の代理行政機構。

• 自主性に乏しく、経済力も限定的だが、

その**「安定と従順」こそが連合国にとっての最大の価値**である。

---

つまりこの世界では、

満州=実力を持つ自由陣営の中核国、

南京=名目上の正統中華国家(実質は英米保護国)、

重慶=崩壊寸前の中共残党国、

という三極構造が固定されています。

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