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北の暁  作者: circlebridge
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ソ連の対英米・蝦夷・日本宣戦

開戦日(D日):1941年6月22日(バルバロッサ開始日と同期)

ソ連側総指揮:ゲオルギー・ジューコフ(極東方面統合司令)+参謀群(ヴァシレフス

キー等)

連合(英米・蝦夷・日本)側司令系統:地域ごとに協調(ダグラス・マッカーサーが英米

連合の極東顧問・指揮に関与/日本は遼東方面軍司令/蝦夷は北方守備軍を出動)

ソ連の目的:満州(満州国を解体)・華北(北京〜天津)・朝鮮北部を一気に制圧し、英

米・蝦夷・日本の極東プレゼンスを粉砕・切断して太平洋進出の足場を築く。

作戦の基本線:機甲縦深+航空優勢で鉄道ハブと都市を撃破し、短期間で敵の指揮・補給

を断つ「電撃縦深作戦」。

---

タイムライン(6月22日 → 9月末までの主要出来事)

第0段階:準備と電撃宣伝(~6月21日)

• ソ連は数ヶ月前より東シベリア・沿海州に戦力(機甲師団・航空戦力・砲兵)を再配置

し、モンゴル側とも協調を整えていた(鉄道補強、燃料増備)。

• 秘密裡に満州境界で偵察・破壊工作を行い、開戦の口実作りを進める。

• 英米・日本・蝦夷にはソ連側の動きが察知されるが、欧州と極東の資源分配・戦力の制

約により、対処は限定的。

---

D日(1941年6月22日)〜6月24日:一斉宣戦と先制打撃

• モスクワが英米・蝦夷・日本に対して宣戦布告。東部ラジオが動員を告げる。

• ソ連極東航空軍が満州・華北・朝鮮北部の主要飛行場・指揮拠点・鉄道ハブ(哈爾浜、

長春、奉天、ハイラル、錦州、撫順)を夜間爆撃。通信・補給線に初期打撃。

• 同時に砲兵集中で主要橋梁・鉄道分岐を破壊、満州内部の移動を妨げる。

効果:満州国防軍(英米顧問あり)と満州インフラが初期に混乱。英米現地指揮の連絡が

一部遮断。

---

1週目(6/25〜7/1):機甲縦深の突破

• ジューコフの統合前線が発動。機甲群(複数の機甲師団・機械化軍団)を使ってハイラ

ル方面から南下、黒竜江沿線を突破。別動隊が満州東部(ハルビン方面)を分断するルー

トを進む。

• ソ連は鉄道補給をフル稼働させ、補給列車を昼夜運行して前進を支える。補給点の側面

では工兵が橋梁を修復・占有しつつ進撃。

• 英米は空軍のまとまった航空支援を出すが、欧州戦線への配分と距離制約で限定的。日

本は遼東に兵力を集中し始めるが、即時の反撃部隊は時間を要す。

結果:満州北部〜中部の防御線が崩壊。長春・ハルビン方面が孤立し始める。

---

2〜3週目(7/2〜7/21):都市制圧と補給遮断

• ソ連は同時多発的に都市包囲を行う。長春、奉天(瀋陽)、哈爾浜など主要都市が順次

孤立。英米顧問旅団・現地守備隊は局所反撃を試みるが、機甲と近代火砲の連携前に押さ

れる。

• ソ連海軍はオホーツク海〜日本海近海で哨戒を活発化させるが、日本海軍と日蝦

(Ezo)艦隊の索敵力により大規模艦隊行動は制約される。結果、ソ連上陸は限定的(北

樺太の橋頭堡などを確保するに留まる)。

• ソ連は満州内の鉄道分断に成功、英米の増援・再補給を困難にする。

人的被害(初期推定):満州側(守備・民間)で数万規模の死傷、ソ連側の損耗は限定的

ながら数千〜1万規模。

---

4〜6週目(7/22〜8/31):朝鮮北部突入、京城ソウル包囲へ

• ソ連機甲部隊は満州から鴨緑江を渡河、朝鮮北部に進入。主要目標は平壌、咸興、元

山。

• 北朝鮮平野を高速で南下し、鉄道・道路を押さえつつ、英米・日本の連絡線を遮断す

る。

• 英米・日本・蝦夷は連絡と共同作戦を緊急調整。日本は遼東半島から機動部隊を繰り出

して、朝鮮東岸や黄海の制海を維持しようとするが、ソ連は内陸ルートで優勢を保つ。

• 8月中旬〜下旬、京城ソウル周辺で激しい市街戦・包囲戦が発生。英米部隊・日本

守備隊は段階的に撤退計画を取り、後方の釜山プサンに防衛拠点を固める動きを強め

る。

戦術的ポイント:ソ連の機甲は朝鮮半島の平坦な北部で最も効果的に機能した。橋梁破壊

や補給線遮断で南進部隊の孤立を招く。

---

8〜10週目(9月):朝鮮半島の南進と釜山包囲の開始

• ソ連は北朝鮮全域を掌握(大都市は次々に占領)。主力は南進を継続し、釜山方面へ圧

力をかける。だが朝鮮半島は南へ行くほど山岳・河川が増え補給が難しくなる。

• 英米は釜山に退却・集結し、強固な港湾防御と海上補給によって籠城を決める。釜山は

天然の良港であり、英米艦隊(空母・巡洋艦・補給艦)による海上補給路確保が可能なた

め、持ちこたえられる見込みがある。

• 日本は遼東半島から機甲・歩兵を前線に投入して遼東防衛線を固め、鴨緑江から遼東方

面に転進してくる敵を食い止める。蝦夷は樺太・千島の防衛強化に集中。

重要な転換点:釜山を残して朝鮮半島大部分が赤軍掌握下に入る。釜山は連合側の“最後

の橋頭堡”となる。

---

11〜14週目(10月〜11月):戦線の固定化と冬季の兆候

• ソ連は南進の勢いを続けるが、補給線の延長と山岳地帯・河川による遅滞、そして遼東

半島からの日本軍の抵抗で徐々に踵を踏む。

• 冬季(11月以降)の到来とともに、泥濘→凍結の気候変化が戦闘形式を変化させる。ソ

連は満州・華北・朝鮮北部での支配を確立する一方で、南部(釜山付近)への直接突破が

困難になり、戦線は膠着へ向かう。

• 海上では英米・日蝦連合が制海権を維持し、ソ連側の大規模上陸・増援を阻止したこと

が決定的に効く。

---

主要戦闘・作戦のハイライト(地図を想起しながら)

1. ハイラル突破(6月末〜7月):満州北部の機甲突破で満州縦深を断裂。

2. 長春・哈爾浜包囲(7月):鉄道ハブの喪失で満州の組織防御が崩壊。

3. 奉天(瀋陽)・撫順制圧(7月下旬):工業地帯を掌握し補給基地を確保。

4. 鴨緑江渡河〜平壌制圧(8月):朝鮮における機甲行動で北部を迅速掌握。

5. 京城包囲・撤退〜釜山籠城(9月):連合軍が釜山へ集中し籠城を決意。

6. 樺太北部橋頭堡(8月頃):限定的上陸で北部を確保するが全島制圧は達成せず。

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兵力・損耗・補給(概算と現実的評価)

• ソ連側総投入兵力:約100万〜150万(機甲集団12〜20個、歩兵多数、航空機数千)

• 連合側(英米+日本+蝦夷)合計:現地守備で約40万〜70万(日本:遼東主力〜蝦夷:

樺太守備〜英米:在留・派遣部隊)

• 初期損耗(〜9月):ソ連:戦死・戦傷数万〜十万級(凍死・病死含む)。連合側(守

備+民間)で数万〜十万級の被害。民間避難・難民数十万〜百万人規模。

• 補給の現実:ソ連はTrans-Siberianと東シベリアの鉄道を使用して大量補給を行うが、

急速な前進で補給線が伸びきる。特に朝鮮半島南部への長距離輸送は日本海海上支配のた

め難しい。英米は海上補給で釜山を支える。

---

戦術的・戦略的要因の整理(なぜ釜山は持ちこたえ得たか)

1. 海上補給の確保:釜山は良港であり、連合側艦隊(英米+蝦夷・日本の協力艦)によ

る海上補給と艦砲支援が実施できた。

2. 地形と都市防御:半島南端は山地で北からの機甲突進が遅滞する。都市防御と沿岸砲

兵で持久が可能。

3. 航空・海軍優位:日本海軍・英米の一部空母運用がソ連艦隊の行動を制限し、ソ連は

海上強襲で決定打を与えられなかった。

4. 政治的意志:英米は釜山を「極東での最後の拠点」として戦略的に優先し、物資・航

空支援を集中した。

---

政治的帰結(短期)

• 満州・華北・朝鮮北部:実質的にソ連の軍政または傀儡政権下に入る(軍政→傀儡化の

プロセス開始)。

• 朝鮮南端(釜山):英米の橋頭堡として存続。ここを基に海上補給と将来の反攻構想が

立てられる。

• 蝦夷(Ezo)・樺太南部:蝦夷は南樺太死守に全力を注ぎ、日蝦の連携が強化される。

• 日本本土・遼東:遼東死守で日本は戦略的に踏みとどまる。だが東アジアの大部分を喪

失した衝撃は大きい。

• 英米:欧州戦争との二正面に苦しみつつ、極東の撤退・籠城戦と将来の海上反攻準備に

資源を振り向ける。

---

補足的シナリオ要素(現実味のある分岐)

• ソ連が釜山に直接海上上陸を試みる:海軍力不足と日本海軍・連合艦隊の干渉により失

敗する可能性が高い(小規模成功に留まる)。

• 英米が早急に大増援を行う場合:欧州が緊迫しているため大規模増援は困難。だが空

輸・空母群・艦隊の限定投入で釜山防衛は長期化可能。

• 蝦夷の動向:蝦夷は英米と密接に連携し、補給・造船・飛行場提供で重要な役割を果た

す。北方の拠点として国際的地位が上がる。

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結論(要点まとめ)

• ソ連は電撃的な陸上侵攻で1941年夏〜秋にかけて満州・華北・朝鮮北部を急速に制圧す

ることに成功する(主要都市・鉄道網を掌握)。

• だが海上への展開力が乏しく、日本海を完全に制圧できないため、千島・樺太全島や朝

鮮最南端の釜山の奪取は成し得ない。釜山は英米の補給で籠城し、極東における反攻の基

点として残る。

• 戦線は「陸でのソ連優位 vs 海での連合優位」という二元化で膠着へ向かい、1941年末

には満州・華北・朝鮮北部は赤軍支配下、遼東半島・南樺太・釡山・蝦夷南部は連合側が

確保するという現状が成立する。

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