貴船町Bパート②
面白いと感じてくだされば評価をお願いします!
「うちものやつ解除されたのか!いやあ良かったなあ!」
「10日以上も連絡が取れなくなるなんて、あの人の魔法はやっぱりよく分かんないや」
「でも、これで心置きなくあの半分ハゲを殺れるよな?」
「殺すのはダメだよタキシード。ウィスパーに止められてるでしょ」
「なぜウィスパーはあいつにこだわる?仲間への攻撃は処刑じゃないのか!」
「ウィスパーがリョーマに出した指令は、確保ではなく逃がすことだった。きっとウィスパーにはなにか考えがあるのよ。とにかく、一度ウィスパーにうちもくんのこと報告してみるね」
◇◇◇
「待て、リョーマ」
「ん?どうした?」
「メールからの連絡だ。・・・そうか。・・・」
(テレパシーでもやってるのか?魔法ってほんと便利だなー)
「待たせた。よし、行くぞ」
「ええ!?内容は教えてくれないの?って待ってよ~!」
◇◇◇
「ウィスパーから新しい指令が出たよ」
「お!次の指令はなんだ?こっちは早く戦いたくてうずうずしてるんだ。出来れば強いやつで頼むぞ」
「レイリン探しの再開だよ」
「おいおいそりゃないぜ!珠の次は人探しかよ。そいつはメールでやっといてくれよ」
「おー。さすがウィスパーだ。タキシードのために追加の注文があるよ。レイリンの生死は問わないって」
「・・・いいねえウィスパー!俺、燃えてきたよ」
「はいこれ、タキシードに渡しとくね」
「ん?なんだこの写真は?」
「それがレイリンだよ。うちもくんの報告ではこの魔物騒動に乗じてなにかをするはず。きっとまだ町のどこかにはいるはずだよ。・・・さて!私は行くね」
「行くってどこへ?これからレイリン討伐だろ?」
「討伐って・・・まあいっか。私は私で別の指令があるの。それじゃあね!」
◇◇◇
(ウィスパーの指令はタキシードにちゃんと伝えた。・・・でも、うちもくんでも失敗した指令をタキシードがこなせるとは思えないのよねえ)
(それに、このタイミングでチームを分けた理由も気になる。ウィスパーは一体なにを考えてるんだろう?)
「・・・あれ、ウィスパーから連絡?」
メールは白い光に包まれる。
「・・・なるほどね」
◇◇◇
「WTに裏切者がいる。それを踏まえてのチーム分けだ。T1に所属する者は全員白だ。それだけは理解しておけ」
「その話はほんとなのか?ウィスパー」
「事実だ」
「仲間内にトレイターがいるってこと、今すぐ仲間に共有しといたほうがいいんじゃないの?」
「知るのはお前とメールだけでいい。これ以上広げるつもりはないから他言はするな」
「他言はしないよ。でも、タキシードは白なんでしょ?なんでさっき教えてあげなかったの?」
「あいつは単純だ。隠し事の出来ない者にわざわざ教えることはしない。それに、この世界には思考を探ったり俺の予想を超える魔法がたくさんある。保険は多いことに越したことはないんだ」
「なるほど。・・・あれ、でもそれならなんで僕にその話をしたんだ?僕、ウィスパーと知り合ってまだ日が浅いよ?」
「リョーマ。・・・お前は憑依者を配役された役者だからだ」
「役者?役者って・・・」
ウィスパーはリョーマの言葉を遮る。
「続きは後だ。構えろリョーマ。・・・敵だ」
「てめえがウィスパーか?組織のボスっていやあもっとこう、ごつい感じの風貌を想像してたんだがな。意外にもスマートな野郎だなあ?おい」
「お前は誰だ?」
「俺か?んー、これから死ぬやつに名乗ってもなあ。・・・お!いるじゃん!おいそこのヒョロガリ!おめえは標的じゃねえから教えといてやるよ。俺の名前はダイゴロウ。以後、よろしく!」
視点がかなり多くなるので試験的に整理してみます。
Bパートの整理
メール→別の指令
タキシード→レイリン討伐
ウィスパーとリョーマ→シシドへの道中にダイゴロウと対面
ーーー
うちもはバンから解除
ミラーとヒナチ→イエカゼ討伐
ナナミは瀕死
ホルマは囚われの身




