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使える魔法はセーブとロードとリセットです。  作者: ちさめす
小説世界 白城町編
11/45

前回パートの後編

◇◇◇


(・・・ここはどこだ?・・・生きてる?いや、死んだのか?・・・あれ?僕、浮いてる?ということは、やっぱり死んだのか?)


「あれはなんだろう?」


水面に浮かぶ一隻いっせきの小舟を見つけた。


(舟?・・・そうだ、思い出した。ここは、初めて栞を使った時に来た場所だ)


突然、風もなく、波もなかったこの場所に雨が降った。

その雨は豪雨となって激しく水面に打ち付ける。


(なに!?なにが起こったの!?・・・あれ、上手く浮けない。雨で身体が濡れて重くなってきてるのか!?)


豪雨はぴたりと止んだ。


(雨が止んだら軽くなった。今の雨はなんだったんだ・・・ん?舟に誰か乗ってる?あれは・・・僕だ。なんで僕がここに?・・・あれ?じゃあ僕はなに?幽体離脱的なやつ?)


舟に乗っているもう一人の僕は小舟を漕いだ。

そして、もう一隻の小舟の元に着いた。


(あの舟にも誰か乗ってる・・・そうだ、あの人だ。あの人から栞のことを聞いたんだ。誰だったかな?思い出せない。女の人だったような気がするけど・・・見たら思い出すかな。近づいてみよう)


僕はふわふわと浮きながら二隻の小舟に近づいた。


(顔が見えない・・・あれ?どの角度から見ても影掛かって顔が見れない。なんでだ?)


「・・・そなたは選ばれたのじゃ。わらわは願っておるぞ。栞をって、このおりよりわらわを救い出すのじゃ」


「栞でどうやってあなたを助けたらいいんですか!?」


「栞はこの世と現世を繋いでおる。肌身離さず持っておれば、いずれそなたの答えは導かれるじゃろう。よいか、その身滅びようとも栞はそなたを記憶しておる。何度でも妾の元へと・・・」


また、急に豪雨が降ってきた

会話はかき消され、浮いた僕は雨に濡れて重くなっていく。


「なんだよこの雨!?身体が重い・・・まずい、このままだと水に沈む・・・がっがぶ・・・がああっ!?・・・ぶくぶくぶく」


(身体が重すぎる・・・息が、出来な・・・)


◇◇◇


「・・・がああああっ!はあはあ。あれは、夢だったのか」


(そういや最初はあの女の人を助けるために栞を使ってたのに、いつの間にかそのことすらも忘れてた。それにしてもどんな顔をしてたか忘れちゃったな・・・あれ、ここはどこ?)


僕はベットから降りようと腕を動かす。


「痛っ!ん、包帯?・・・狼に噛まれた傷か。ってことは、まだ本の世界か」


(ここは誰かの部屋?綺麗にはしてるけど、物をぶつけたような跡がそこら中にあってなんか怖いな・・・ポスターもだいたい破れてるし。ん?あのポスターだけなんか目新しい)


「アカデミーへようこそ。学校のポスターかな?」


そのポスターには5人の踊り子が写っており、センターで両手を広げた踊り子に目が留まる。


「あれ?この子どっかで見たことあるような・・・んー思い出せない」


部屋のドアが開いた。


「おっ!ハル!目が覚めたか。今、水を持ってきたから淹れてやるよ」


「ありがとう」


「あまり無理はするなよ。医者が言うにはハルは失血で倒れたそうだ。具合はどうだい?」


「ちょっとくらくらするかも。後、腕が痛い」


「腕には治癒魔法が掛かっているよ。一週間くらいで完治するはずだってさ」


「ロイ、介抱してくれてありがとう」


「別にいいって。改まって言われると照れちまうよ」


「・・・なあ、ロイ。あの後、一体どうなったんだ?」


「シールドレインだよ。ぎりぎりのところでシールドレインに助けてもらったんだ。病院は魔物の被害で今は機能していないからハルの部屋まで運んできたってわけだ」


「なるほど。・・・ここが僕の部屋だって?」


「やっぱり覚えてはいないか。・・・あ、そうだハル。落ち着いたら顔を出すようにとお父上から伝言を受けているんだ。どうする?一応病み上がりだから明日でも構わないとは思うが」


「僕は大丈夫だよ」


「そうか。それじゃお父上のところまで案内するけど、あまり無理はしないでくれよ」


「分かったよ」

修正作業って書く内容は分かってるのに新しく書くのと同じくらい時間が掛かる(☍﹏⁰)

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