真っ赤な顔
楽しみにしてるんだ。
くすくす笑う君に会えること。
仕事が終わって身軽になって、垂れ流しの自意識蹴っ飛ばし、くすんだ銀色のクルマを走らせる。
窓なんて全開でいいでしょう。
防音壁に張り付いたのは、くすくす笑う君の面影。
気分の高低差に寄り添うような、真っ赤なランプが祝勝パレードしてる。
ありがた迷惑のメンバーカードは、ひ弱な誇りに引っ掛けてたなら折れるか取れるか楽しみだ。
くすくす笑う君に会えること。
視界の外からくすくす笑う君に会えること。
楽しみすぎるよ、待ちきれない。
一晩寝かせたカレーより、味わい深い涙の交換。
一晩堪えた眠気より、罪深い朝焼けの快感。
真っ赤なリップに引き寄せられて、守るか攻めるか迷い道。
スピード上げて、シフトチェンジは止まらない!
思えば思うほど、笑いが止まらない。
けらけら笑う顔が止められない。