骨の味
お皿いっぱいのスペアリブ
みんなで食べよう スペアリブ
骨にへばりついた皮を
はがして食べる スペアリブ
骨に染み込んだタレを
ねぶるしゃぶる スペアリブ
みんなは
身をひとくち、ふたくち
食べたら次のスペアリブ
ボクが1つ食べ終わるころ
みんなは3つ食べている
お皿が空になったとき
一番食べていたのはボク
最後まで食べていたのはボク
みんなは4つ目を食べなかった
「もういらない」
庭で遊ぶみんなを見ながら
ねぶるしゃぶる スペアリブ
肉の味する スペアリブ
骨も味する スペアリブ
「それ」が何であれ、ぱっと見れば一番の魅力を感じることができます。でもじっくりと向き合うことで更なる魅力に気付くかもしれません。あるいは魅力と思っていた部分が実は卑しい部分だったなんてこともあるかもしれません。生物的には無駄な行為なのかもしれないけれど、私は「それ」をよく知りたいのです。骨の味を知りたいのです。