OV-10 A-1
性能諸元
搭乗員数 乗員2名
全幅 12.2m
全長 13.44m
全高 4.62m
エンジン ターボプロップ×2基
固定武装
12.7mm機銃×4基
ハードポイント×8基
・対戦車ミサイル
・空対空ミサイル
・ハープーン
・■式空対空誘導弾
・ハイドラ70ロケット弾
・Mk.82爆弾
・ガンポッド
・クラスター爆弾
・ロケット弾ポッド
・ロケット弾ランチャー
etc.
OV-10を元に開発された攻撃機。
概要
FC-3による対艦攻撃時は長い滑走レーンを必要とし、航空機の運用効率が低くなり、最大離陸重量も厳しく制約された。これに不満を覚えた海上自衛隊やLR-2の代替として陸上自衛隊によって開発された。原型がOV-10である事から、短距離離着陸や兵装搭載能力がFC-3よりも拡充されている。それに加え、陸上自衛隊や航空自衛隊でも限定的ながらも空中警戒機や艦上輸送機、対潜攻撃機、近接航空支援機として運用された。此処では海上自衛隊で運用された攻撃機を取り上げる。
経緯
FC-3は多用途戦闘機として運用されているが、STOVL方式でのハープーンや対戦車ミサイルなどの重量がある兵装を装備した状態での発艦は好まれていなかった。これは、STOVL方式特有の欠点に加えて、ハープーンなどの長物による機体の運用に制限が掛かる為であった。この現場からの不満や異世界の海洋生物への対応に新たな機体の開発が決定した。当初はFC-3のような単発機として開発される予定であったが、長物による機体の運用制限を解決出来なかった事や自衛隊全体に於ける専用機開発の優先度の低さに加えて、海上自衛隊以外での導入がされない事による生産コストの高さから一時見送られた。そのまま開発そのモノが流れるところで、陸上自衛隊で連絡・偵察・戦術輸送が可能な多用途機開発計画が持ち上がった。その事に目を付けた海上自衛隊と航空自衛隊が開発に加わった。求められた要求は、優れた短距離離着陸能力を持ち、不整地での運用能力、兵装搭載能力、空挺隊員または貨物を輸送もしくは空中投下が可能な事が求められた。予算の問題から開発時間の短縮が求められ、F-3と同様の手法が取られた。然し、自衛隊や日本軍で運用された装備では、求められた要求を達成出来なかった。その為、外国で運用された機体から選定された。そして、選ばれたのが米軍で運用されていたOV-10であった。然し、国内での運用や実機が無かった事から、国内のサーバーや模型に使用された機体構造のデータを元に開発された。国内資源の問題や技術不足によるスペックダウンが発生したが、素早く開発が進んだ。機体は最新技術や代替素材を使用しつつも、初期生産型は原型機よりもスペックダウンされた状態であったが、中期生産型からは原型機よりも高性能化された。尚、本機のオリジナルとして、機体後部を中心にモジュール化されている。これは、原型機で判明した欠点を運用目的事にモジュールを組み替える事で克服する事を狙った。然し、様々な問題が判明した事から機体の共通化へと変更され、装備の更新や追加には有効とされた事からモジュール化の廃止は無かった。小型機で双発と云う使い勝手の良さから、長期に渡り各自衛隊で運用された。
機体
此処では海上自衛隊で運用されている機体を取り上げる。
機体構成は原型機とほぼ同一であり、大きな違いは貨物室がオミットされた代わりに燃料タンクの追加や弾薬の増加がされた事。細々とした違いとしては、翼の折り畳み機構や足周りの強化、アレスティング・フックの追加などの空母での運用に必要な装備が取り付けられた事。
機銃の変更やウエポンラックの大型化による攻撃力の強化がなされている。
派生機
EA-1
武装の撤廃と胴体の拡大、高出力エンジンへの換装、新規開発された早期警戒用のレドームの搭載した機体。艦載版の甲型と陸上型の乙型があり、前者は海上自衛隊の空母で運用され後者は航空自衛隊が専用機の配備までの繋ぎであったが、高価な早期警戒機を失う事を惜しんだ事から、一定の文明相手には前線で積極的に運用された。
CA-1
胴体の拡大と武装の減少をした機体。臨時の基地や不整地の前線への補給や輸送を主任務とし、幾つかの機体は特務機として改造された。
PA-1
胴体の拡大と武装の撤廃、MADブーム・ソノブイ・水上捜索レーダーの追加した機体。急激な海域の拡大による哨戒機の不足を補う為の繋ぎであったが、小規模な遠隔地での運用に適していた事から長く運用された。
OA-1
夜間の運用や武装の多少の減少以外は原型機と変わりない。