~終戦~
ラスタール・ウィリアと幹部との戦いもいよいよ体力との戦いとなってきた。
果たして勝つのはどちらか……!?
※この場面はかなり、残酷かつグロテスクな表現がいっぱいです。無理な方は回れ右するか、ここだけ読まずに次の場面に行くかして下さい。そんな人のために、後書きにてどっちが勝ったかを書いときたいと思います。
レヴィルが走って行くのを見届け、私は改めてしっかりと幹部に銃口を向ける。
「……ラスタール・ウィリアよ。私を殺して……どうしたいのだ……?」
幹部はふと私に尋ねてくる。死ぬのが怖くて観念したのか?
「貴方を殺せば……全てが終わる。平和になる。これ以上犠牲を出したくないの。殺されたくなければ、降伏を御勧めするわ」
降伏するなら、今回ばかりは見逃してもいいだろうと思った。ここまでボコボコにされたら、しばらくは大人しくしてるだろう。それにもう勝負は決まってるはずだった。私も多少はダメージ受けているが、幹部ほどではない。幹部はレヴィアに足を撃たれ、まともには動けないだろう。よって、私が有利だ。
「……いや、降伏はしない……。それに降伏するのはそちらでは?」
幹部はまだ下がる気がないようだ。それはそうだろうねと、予想してたため、そんなに驚かなかった。ならば……お前には死んでもらうしかないようだな……幹部――――
「……はっ!?」
鋭い痛みが走る。幹部は銃の他にもう一つ、武器を持っていた。それは自由自在に長さを調整可能である、殺傷能力の高い電気刀だった。
「ぐっ……!!」
どうやら油断してしまっていたようだ。足に一撃。赤い液体が出る。さすが幹部だ……。少しの油断も見逃さない……!?
「……かはっ……!!」
避けようとしたが間に合わず、腹に一撃を食らう。腹が裂け、赤が垂れてくる。
「どうやら、かなりダメージを受けたみたいだな……。もう動けないのでは?」
幹部は笑う。……まだだ……。まだ……私は……動ける……!!
「私を……甘く……見る……な!!」
バァン!!
痛みに耐えながら銃を撃った。
「うが……は……!!」
銃弾は幹部の腹を貫通。赤が大量に出る。コントロール室の一部が私の赤と幹部の赤で染まりかけている。口の中の赤を吐き出すと、鉄の味をはっきりと感じた。裂けた腹を押さえると手が真っ赤に染まった。私は痛みに耐えながらゆっくりと立ち上がって幹部に向かってこう言った。
「……貴方こそ……もう立てないのでは……?」
すると幹部は顔を上げて苦し気に、でも私を睨むように見て
「私は……負ける……訳に…は……、いかん……のだ……!!」
そう言って、私に電気刀を向ける。
バァンバァン!!
また銃声が聞こえた。見ると、幹部から武器が離れていた。今だ……!!
「!!」
私は力を振り絞り、幹部の武器を拾い、幹部を切りつける。
「ぐあ…………」
幹部の体は真っ二つになり、倒れた。そして広がる赤。フラフラとした足取りで、幹部の首に手を当てる。脈なし。死亡確認。ターゲット処刑達成。
「…………」
私は敵だろうがせめては…と思い、幹部の見開いた目をそっと閉ざした。やっと……全てが終わった。そう、終わったんだ……。視界が急にぼやけていく……。意識が遠ざかる。
「……皆……戦いは……終わ……り……」
【3月1日 13:42 全戦終了 犠牲者:207人】
勝負の結果:ラスタール・ウィリアの勝ちです。ですが、勝負の後、ラスタール・ウィリアも力尽きてしまいます。その後どうなるかは、次回書きたいと思います。
引き続き、投稿が遅れる可能性大です。
気長に御待ち頂けると有難いです。
そろそろ最終回かな? あと二回の投稿で、終わりだと思います。
物語もいよいよクライマックス!! 御見逃しなく!!