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~本当の罠~

今回は少し時間に余裕があったので、長めに書きました。

というより、無理矢理、時間を作ったようなものですが。

それではどうぞ。あと、今回はグロ要素ありです。御注意下さい。

 『ウー!! ウー!! 侵入者発見!! 直ちに排除――……』

バァンバァン!!

仲間が直ちに警告ブザーを破壊。私達は前進していくのみ。ところが突然、周りの電気が消えた。

「!? 何だ!?」

「見えない……!! 気を付けろ……!!」

停電だろうか? ……いや、そんなはずない。きっとこれは……!!

『よく来たな、ラスタール・ウィリア。別名……守護者スペースガーディアン

その音声の終わりと共に、再び電気が付く。そして気付く。私達の周りは敵、敵、敵。そして隊員の半分が赤く染まった状態だった。

「!?」

「お……おい、お前等……」

生き残った仲間はわずか数十名。そして赤くなった仲間の目には何も映っていない。

『お前たちはよく戦った。戦ってここまで辿り着いた。褒めてやろう。だがお前達も疲れただろう? 今なら安らかに栄光の星にしてやるぞ?』

声の主はそう言うが、そんなのデタラメに過ぎない。嘘だ。絶対に酷い目に合うに違いない。

「そんなの絶対に嘘だ!! 貴様は俺達をボコボコにして、地獄にでも落とすんだろ!?」

「……やめろ、アガノ。これ以上……言ったら、貴方も地獄に落とされる」

私はアガノの言葉を心で感じながらも、制止させた。

『ほう? 私に向かっての態度としてはいい度胸だな、アガノ殿。お前も星にしてやろう』

取り囲む敵はアガノに武器を向ける。

「アガノ……!!」

「ラスタール殿。俺は大丈夫だ。だから……ラスタール殿は進むんだ!!」

「アガノ……! で、でも……!!」

「早く行け!! 守護者スペースガーディアン!!」

「……!!」

アガノが危ない。だけど先に行けとアガノは言う。これ以上犠牲を増やすたくない。のに……私は平和を考えてしまう。……どうすればいいの……? どうすれば……。

『自分を見失うな、ラスタール!!』

声が聞こえた。気付けば別世界にいた。

「……え!? ど……どうして……?」

別世界には、あの……

『お前は平和のために戦うと……そして、死んじまった奴の復讐のために戦うと……決めたんじゃなかったのか?』

「リ……リダル師匠!? ど……どうして此処に……」

『俺の最期の力だよ。困っている時、最期の力として一時的に現れることが出来る、俺の秘密の技だ』

そう、リダル師匠はあの時……死んだはずだった。あの時……雑魚に囲まれ、戦機がボロボロになりながらも、リダル師匠は最期まで戦っていた。そして師匠は……立派な最期を迎えた。周りの敵を道連れに自爆させた。彼はそれで終わりのはずだった。しかし、困った時にと、最期の力を残していた。そして、私を別世界に連れ込む力まで。

『俺に出来るのはただ一つ。お前をお前で保つことだ。俺に戦う力はもう残っていない。それに時間もない』

「私を……私で……保つ?」

『そうだ。今のお前は、お前を失いかけている。かつてのお前は仲間より平和を優先していたはずだ!』

そう。私は平和を一番に願い、どんなに仲間が危なくても、振り向かず、突き進んで行こうと……そう思っていた。でも、リダル師匠がいなくなってから、私は失いたくないと思い始めた。この大切な仲間達を。失いたくないと。

『俺は死んだんじゃない。いなくなったんじゃない。俺はちゃんと此処にいる。……お前が俺を覚えてくれてる限り、俺はちゃんと生きてる。お前の中で』

「……!!」

ふと気が付いた。リダル師匠は私を抱き締めていた。

「!? リ……リダル師匠!? く……苦しいですよ!! どうしたんですか!?」

『ラスタール。お前はお前らしくいるんだ。俺は……此処にいる』

ふっ……。何かが消えた。私を抱き締めていた大きな体が消え、そして別世界が歪み始める。

「……リダル師匠。私はもう迷いません。平和のために戦った仲間達のためにも……そして散っていった人のためにも……私は戦い尽くします……!!」


 元の世界に戻り、私はアガノを見て、一言。

「……此処を任せた……!!」

そして私は敵を乗り越え、走る。

「お、おい!! 待て……!!」

敵が私を追いかけようとするも、

「……行かせねぇよ?」

アガノが敵を撃退した。

「な、何だこいつ等……。一瞬で何人も倒すなんて……」

「俺が何だって? 俺は宇宙光戦軍隊の一員、アガノ・レギアだ!!」

アガノは大声で名乗り、そして戦闘らしき音が鳴り始める。

「……アガノ。頼んだぞ。……あと、死ぬな……!!」

アガノの後ろ姿を眺めた後、私は走った。走る、走る、どこまでも。今まで戦ってくれた人への思いを寄せて。必ず生きて、この戦いに勝つと。

「……私が相手してやる……!!」


【2月14日 21:59 幹部へ 犠牲者:170人】

引き続き、投稿が遅れる可能性大です。

今回は何とか出せましたが、次回からはあまり出せないと思います……。

気長に御待ち頂けると有難いです。

ではでは。

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