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詩集 手をつないだら

かっくん

作者: 小日向冬子

ギザギザな僕は

まっすぐに歩けない


あっちにぶつかり

こっちにつまずき


いつだって傷だらけ


つるんとしたあの人の心に

くっついてみようとしたけれど


角がこすれて

キーキーと

いやな音を立てるだけ



だから


ギザギザな僕は

そっと回り始めたんだ


ギザギザな君の隣で



かっくん、かっくんと

互いの角を引っかけながら


かすかに爪弾く

不器用で優しいメロディー


歪んだ形にだけ与えられた

小さな特権



ねえ

気づいてた?


僕らは

肩を震わせながら


笑っているようにさえ

見えるってことに

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― 新着の感想 ―
[一言] 一歩進めば一つ失う。生まれた時に持たされたものを少しずつ失いながら進んでいく。傷跡はますます深くなり歩みはふらふら覚束かずついには何にもなくなり進めない。でも、そのときにはわが身に纏う思いも…
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