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Scene9 国土防衛派
午前8時10分。病院での手当てを終えた僕は、
再び首都保安庁の志野原僚子の指揮下に入った。
「議員の斎藤氏が反乱軍との接触に向かったわ」
「斎藤議員といえば、確か、陸軍出身の政治家」
「そうよ。斎藤氏は首謀者の元上官らしいのよ」
僕と彼女は国会議事堂の包囲の外側から、
事の成り行きを見守っている。
「未明に国土防衛派が武装して決起したらしいわ」
「彼らは過激な反政府思想の政治結社ですからね」
「その国土防衛派に市民が感化されると危険だわ」
「今の国民は政府に対しての反感が強いですから」
政府は経済政策で海外資本を優遇して、
積極的に国内に入れたのだが、結果、
「外国人が国内企業を支配するようになったわ」
「これに国民は強い不信感を抱いていますよね」
現状、国民の生活は困窮していた。
外国資本が利益を吸い上げる構造により、
富が一部の富裕層に集中していたからだ。




