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Scene6 捕らえられた二人
午前5時10 分。僕と志野原僚子は、
倉庫のような部屋に押し込められていた。
「お前たち、絶対に女性には手を出すなよ」
ドアの外側から、
将校が部下に命じる声が聴こえた。
どうやら反乱軍の上層部には良識があるようだ。
「これから、どうしますか?」
僕は小声で彼女に尋ねる。
「そうね。今は救出を待つしかないわ」
そう言った彼女の頬は痛々しく腫れていた。
首都保安庁などいう危険な職業は、彼女には、
似合わないような気がする。そして僕は、
「どうして志野原さんは首都保安庁に?」
と、彼女に質問した。
「実は父も母も兄も保安庁の職員なのよ」
「へえ、つまりは保安庁一家なんですね」
「そうよ、それで君は、なぜ警察官に?」
彼女の問いに、僕は苦笑いして返答する。
「実は就職浪人でして、それで警察の採用試験を」
受けて、たまたま運良く合格しただけであった。




