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Scene15 大渋滞の交通整理
午後2時10分。雪の降るなか、
僕は大渋滞の国道の交通整理に駆り出された。
テレビの緊急速報が、
「反乱軍の大量破壊兵器の使用の意思」
を報じたことで、国内はパニック状態となる。
「おう、無事だったか?」
交番勤務の上司である巡査部長が、
声をかけてきた。
彼も交通整理の仕事に回されたようだ。
巡査部長はため息混じりに、こう言う。
「昨夜の非常呼集から、この国の狂騒が始まった」
「ええ。あの一報から、14時間が経過しましたね」
「まだ14時間か。まるで遠い昔のように感じるよ」
国道を埋め尽くし、
どこまでも続く長い車の列は、
「おい、警察、何とかしろ!」
と、運転席から怒鳴り声をあげながら、
クラクションを鳴らし、
「この渋滞じゃ、どこに逃げればいいんだ」
誰もが身勝手な自己保身の醜態を晒している。
その時、僕に本庁に戻るようにと指示がきた。




