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第三十三話:氷の迷宮


南極の氷に閉ざされた要塞の内部。クロエは、肩の傷から血を流しながらも、愛銃グロック17を構え、一人、暗い通路を進んでいた。無線からは、ノヴァの声が、彼女の耳に響く。


「…クロエ!大丈夫ですか!?要塞の内部構造を、ハッキングで入手しました!この通路の先、右に曲がって、五つ目の扉です!」


ノヴァの声は、安堵と焦りが入り混じっていた。クロエは、ノヴァの指示に従い、通路を曲がった。すると、その先の通路に、複数の兵士が、姿を現した。彼らは、白い強化スーツを身につけ、Heckler & Koch MP5を構えていた。彼らの銃口からは、ただならぬ殺気が放たれている。


「…くそっ、待ち伏せか…!」


クロエは、舌打ちをした。彼女は、とっさに、通路の陰に身を隠し、グロック17を構える。彼女の肩の傷が、激しい痛みを訴えていた。


ダダダダダダダダ!


MP5の銃声が、通路に反響する。9mmパラベラム弾が、クロエが隠れている壁に、無数の傷を刻んでいく。強化スーツの兵士たちは、彼女の位置を正確に把握している。彼らは、サブマシンガンの高い連射性能を活かし、弾幕を張りながら、クロエに近づいてくる。


「…ちっ、このままじゃ、ジリ貧だ…!」


クロエは、そう呟いた。彼女のグロック17では、敵の連射力にはかなわない。彼女は、マガジンを一度抜き、残弾を確認する。残りは、わずかだ。


その時、彼女の無線に、カイルの声が聞こえてきた。


「…クロエ!大丈夫か!?無理なら、引き返せ!」


カイルの声は、焦っていた。クロエは、カイルの言葉に、わずかに口角を上げた。


「…大丈夫。…それより、カイル。あんたも、早く来ないと、私が、先に、片付けてしまうわよ…」


クロエは、そう言って、ニヤリと笑った。彼女は、カイルを、そして、レガシー号の仲間を信じていた。彼女は、一人で、この状況を打開するつもりだった。


クロエは、氷の陰から飛び出し、兵士たちに、グロック17を連射する。


パン!パン!パン!パン!


彼女が放った弾丸は、兵士たちの強化スーツに命中し、火花を散らす。彼女は、素早くマガジンを交換し、残りの兵士たちに、とどめを刺した。彼女のグロック17は、彼女の腕の一部のように正確に機能し、動揺した敵を瞬時に制圧した。


しかし、その時、クロエの背後から、もう一人の兵士が、姿を現した。彼は、クロエに気づき、MP5を構える。


「…くそっ!」


クロエは、舌打ちをした。彼女は、とっさに身を隠そうとするが、間に合わない。


ダダダダダダダダ!


MP5の銃声が、再び、鳴り響く。弾丸は、クロエの肩を撃ち抜いた。激痛が、クロエの全身を駆け巡る。彼女は、その場に崩れ落ちた。彼女の手から、グロック17が滑り落ちる。


兵士は、クロエの前に立ち、MP5の銃口を、彼女の頭に向けた。


「…終わりだ、賞金稼ぎ…」


兵士は、そう言って、引き金に指をかけた。


その時、クロエの無線に、カイルの声が聞こえてきた。


「…クロエ!大丈夫か!?」


カイルの声は、焦っていた。クロエは、カイルの言葉に、わずかに口角を上げた。


「…大丈夫…」


クロエは、そう言って、左手で、懐から、小さなナイフを取り出した。そして、そのナイフを、兵士の足の甲に、突き刺した。


「…ぐっ…!」


兵士は、激痛に苦悶の声を上げる。クロエは、その隙を見逃さなかった。彼女は、地面に落ちたグロック17を拾い上げ、兵士に、銃口を向けた。


「…残念だったわね…」


クロエは、そう言って、引き金を引いた。


パン!


弾丸は、兵士の眉間を正確に撃ち抜いた。兵士は、その場に崩れ落ちた。クロエは、立ち上がり、肩の傷を押さえながら、要塞の奥へと進んでいく。


彼女の瞳には、もう、迷いはなかった。彼女の体は、傷ついていたが、その意志は、さらに強固になっていた。彼女の戦いは、まだ、終わっていなかった。


その時、クロエの無線に、ノヴァの声が聞こえてきた。


「…クロエ!通信が、回復しました!大丈夫ですか!?」


ノヴァの声は、安堵と焦りが入り混じっていた。


「…大丈夫。…それより、ノヴァ。タイラント・システムの場所は、特定できた?」


クロエの声に、ノヴァは、頷いた。


「…はい!この要塞の、最深部に、あります!そして…そのシステムを、起動できる、ただ一つの、**“鍵”**も、一緒に…」


ノヴァの声は、震えていた。クロエは、ノヴァの言葉に、わずかに口角を上げた。


「…わかった。私が、行く…」


クロエは、そう言って、グロック17のグリップを握りしめた。彼女の旅は、今、最後の、そして最も困難な局面を迎えようとしていた。彼女は、一人、要塞の奥へと、歩き始めた。


その頃、要塞の入り口が、激しい音を立てて爆発した。そして、そこから、カイルが、姿を現した。彼は、P226を構え、クロエのいる場所へと、走り出す。彼の無線には、ノヴァの声が響いていた。


「…カイルさん!クロエの場所を特定しました!そのまま、まっすぐ、進んでください!」


「…わかった!」


カイルは、無線に答え、走り続けた。彼の愛銃SIG P226のトリガーは、いつでも引けるように、彼の手の中で、冷たく光っていた。P226の重みが、彼の決意を、さらに強固なものにしていた。


その時、通路の奥から、新たな敵が、姿を現した。彼らは、白い強化スーツを身につけ、FN P90を構えていた。FN P90は、サブマシンガンでありながら、小口径高速弾を使用する、特殊な銃だ。その銃口からは、ただならぬ殺気が放たれている。


「…まさか…!」


カイルは、絶句した。FN P90は、強化スーツのアーマーを、容易に貫通できる、恐るべき銃だった。彼のP226では、太刀打ちできない。


「…くそっ!」


カイルは、舌打ちをした。彼は、氷の陰に身を隠し、P226を構える。彼は、このままでは、クロエに、たどり着けないと悟った。


その時、要塞の奥から、クロエが、姿を現した。彼女は、肩の傷から血を流しながらも、グロック17を構え、兵士たちに、銃口を向けた。


「…カイル!大丈夫!?」


クロエが、叫んだ。カイルは、クロエの姿を見て、安堵の表情を浮かべた。しかし、その安堵は、一瞬で、消え去った。兵士たちが、二人に、一斉に、P90を向けたのだ。


ダダダダダダダダ!


P90の銃声が、通路に反響する。高速弾が、二人に、降り注ぐ。カイルは、とっさにクロエを庇い、P226を構える。


「…くそっ、このままじゃ、二人とも…!」


カイルは、そう呟いた。彼は、ある一つの決断を下した。彼は、P226の銃口を、兵士の一人の頭部に向け、引き金を引いた。


パン!


非殺傷弾が、兵士のヘルメットに命中し、彼をひるませる。その隙に、クロエは、素早く、兵士たちに、グロック17を連射した。


パン!パン!パン!パン!


彼女が放った弾丸は、兵士たちの強化スーツに命中し、火花を散らす。彼女は、素早くマガジンを交換し、残りの兵士たちに、とどめを刺した。彼女のグロック17は、彼女の腕の一部のように正確に機能し、動揺した敵を瞬時に制圧した。


彼らは、互いを信じ、互いの背中を預け、この絶望的な状況を、打開したのだ。


しかし、彼らの目の前には、要塞の最深部へと続く、最後の扉が、鎮座していた。そして、その扉の向こうには、タイラント・システムが、彼らを待っている。


「…行くぞ、クロエ」


カイルが、そう言って、扉に手をかけた。クロエは、カイルに頷き、彼の隣に立った。彼女の瞳には、もう、迷いはなかった。彼らの旅は、今、最後の、そして最も困難な局面を迎えようとしていた。彼らは、静かに、そして同時に、扉を開けた。

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