報酬とお話しと……?
「パワースタンプもMP居るから、俺ら二人だけじゃ勝てなかったな。本当に助かったよミノさん」
「自分も助けられてばっかでしたね、すみません」
「こちらこそありがとうございますっ!」
満面の笑みで嬉しそうに返事する。彼らは少し照れているのか、冒険者ギルドへと戻って報告しようと言う。
そしてクエストの報告が終わり、全員が報酬を受け取ることが出来た。
「あ、敵が落としたアイテムはここで換金できるんでしておいた方が良いですよ」
「忘れてました……」
「あそこのカウンターで素材を出せば出来るので、それ含めてが今回の報酬になりますね」
彼女はそのカウンターに行き、NPCに素材を渡し3800ルーブも得ることが出来た。ラージスライムの核と言う素材が特に高かった。
他にもドロップ率が低いアイテムもそれなりに出ており、この換金額になったのだ。なおそれを見ていたゴローは、静かに自分のドロップ品を見て少し涙を流していた。
そうしていると、ロックンが解散する前に少し良いかと声をかける。
「そう言えばよ、あの魔法が使えるスキルってどこで手に入れたんだ?」
「アルカナ魔法のことですか?」
「多分そうだな」
「自分も気になってました、広範囲にデバフ撒いたりあの石を射出する魔法は記憶になかったので。あまり詮索するのも良くないですけど、もし良いなら聞かせてくれませんか?」
彼らは首を傾げている。しかしゴローは一つ心当たりがあるようだ。
「えっとエクストラスキルって書かれてて、私もよく分かってなくて……」
「エクストラスキル?」
「ま、マジ? 想定はしてたけど……」
ロックンは分かったなさそうだが、ゴローの方は敬語が抜けるほど驚愕していた。
「エクストラスキルって、まだ5個しか見つかってない特別なスキルのことですよ。あとお前には現実で教えただろ」
「関係ないと思って忘れてたわ……」
「ミノさんがそのスキルの情報を売るだけでも最低でも数百万は硬いです……後そのスキルのことはあんまり言いふらさない方が良いですよ」
「そうなんですか?」
「それだけで注目の的になって、もしかしたらマナーが悪いプレイヤーだって来る可能性もあります。パーティーを組むとかそう言うことをしないと名前は見えませんけど、とにかく注意してくださいね」
「わ、分かりました……?」
「最終的にはミノさん次第だし自分らも言いませんけど、楽しんで遊んで欲しいんで……」
「ならあまり人には言わないようにしますね」
「なんだか申し訳ないです」
「大丈夫です! 教えていただきありがとうございます!」
「こっちこそありがとうございます」
まだ少し理解してなさそうだが、無闇に言うことではないのは分かったようだ。
「あ、解散する前にフレンド申請だけ良いですか?」
「フレンド申請ですか? やりたいけど方法が分からなくて……」
「教えるので大丈夫です」
「俺もフレンド申請して良いか?」
「大丈夫です!」
ゴローからやり方を教えてもらい、無事に二人とフレンドになることが出来た。そしてそこからお互い手を振りながら解散する。
「楽しい、またロックンさんとゴローさんの二人と遊びたい」
初めて他の人と協力してゲームをすることを体験して、ワクワクでいっぱいになっていた。そして彼女はまた忘れる前にステータス画面を確認し、ポイントを振り分け銅杯の効果もついでに確認した。
【名前】ミノ
【種族】人間 【職業】旅人 LV5→7
【最大HP】100 【最大MP】78(+8)
【筋力】5
【知力】15→16
【耐久】5
【器用】5
【敏捷】10(+1)
【精神】13
【幸運】10
【能力ポイント】4→0
【所持スキル】〈初級魔法LV2〉〈最大MP小上昇〉〈鑑定〉〈敏捷力小上昇〉
【エクストラスキル】〈アルカナ魔法LV1〉〈愚者の逃亡〉
【装備】武器〈木の杖〉〈旅路の木箱〉頭〈無し〉胴〈布の服〉足〈布のズボン〉靴〈革の靴〉手〈無し〉装飾品〈無し〉〈無し〉〈無し〉
少しづつ強くなってるが、やはり装備と通常のスキルが少ないだろう。
「敏捷力小上昇は職業が旅人になった時に手に入れたけど……他のスキルも装備も手に入れたいな」
幸いにもお金に余裕はある、彼女は武具屋へと向かった。
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