秘密
今回はそんな怖くないです(´°‐°`)
怖いというより、私の不思議体験です。
秘密
小学校低学年の時のことだ。
私たち児童は、お楽しみ会の準備をしていた。
保護者たち…当時、大半がお母さんちだった…は、同じ教室で子どもたちとは別々に作業をしていた。
Kちゃんのママが、大きな声で、
『黄色!』
と言った。
思わず、私は振り返った。何の色を選んでいるのか、興味がわいた。
だから、そのまま、お母さんたちを見ていた。
でも、色の話はまだ出ていないみたいだった。
違和感を感じた。
(おかしいな。色決めてたんじゃないのかな? )
一瞬遅れて、色についての会話が開始された。
「これ、何色にしよっか?」
と、あるママがお母さんたちに聞いた。
Kちゃんママが、大きな声で、
「黄色!黄色にしようよ!」
と答えた。
私は、
(あ。わたし、またこころの声、きいちゃったんだな。)
と納得した。
体の向きを直して、折り紙で輪っか作りを続けた…
実は、子どもの頃、私にはこういう現象がたくさん起きていたのだ。
相手の考えていることが具体的にわかるため、言葉要らずでコミュニケーションが取れたり…
この時みたいに、誰かが心で思っていたことがパッと聞こえたり…
でも、あまり深く考えておらず、なぜか、みんな心の声を聞いて生活してるものだと思い込んでいた。
だからこそ、子どもの頃はスルーして生きていけた。
ポイントは、「私の意思に関わらず、いきなり聞こえる」ことだった。
勝手に耳に入ってくるため、シャットダウンが難しかった。
「ただの偶然なのでは?」
「空耳なんじゃない?」
と、思う人がいると思う。
当の私も、何回もそう思った。というか、私自身が最も私を疑ったはずだ。
大人になるにつれて、どうも周りは違うみたいだぞと気づき始めた。
直感的に、この事を人にベラベラ喋ったらダメみたいだぞと思った。
とうとうある日、「相手の心の声が聞こえるの、普通じゃないんだ。」と理解した。
「普通じゃないなら、何なんだろう。病気…?」と、めちゃくちゃビビっていた時期がある。
だから、信頼出来る何人かに確かめたのだ。
「ねえ。あの時、こう思ってなかった?」
って。すごく勇気を出した。
今のところ、100パーセント、「うん、全くその通りのセリフ、心に思い浮かべてた。」と返事が返ってくる…
ちなみに、Kちゃんママにも確かめた。
Kちゃんママとは、いまだに仲良しでよく連絡を取り合っている。
Kちゃんママは、その日のことをとてもよく覚えていた。
大好きな子どもの、大好きな担任の、大事なお楽しみ会の企画運営そのものに携わっていたのが、他でもない、Kちゃんママだったからだ。
そして、確かに、強く強く『黄色!』と心で思っていたそうだ。
Kちゃんママ自身が、その色決めの流れをちゃんと記憶していた。
話し合ったところ、Kちゃんママが心で思っていた瞬間と、私が声を聞いた瞬間は、一致していた…
心の声は、大人になるにつれ、自然と聞こえなくなっていった。
しかし、不意に来るので、「えっ、今の言葉ってホントに言った? 言ってない!?」と焦る時がある。
そんな時は、大体、「今何かおっしゃいましたか?」と笑顔で目を合わせれば、わかる。
目が合う人はホントに言った人で、目が動く人は心の声の人だ。どっちにしろ、何も聞こえてなかった感じでさぐるのが吉だ。
声の有無に関わらず、他人の気持ちを読むことには長けている。
相手のほんの少しの仕草、目線、指先の動き、語尾、書類の手渡し方…
些細なところから、読み取れる。というか、勝手に読み取ってしまう。
その長所と心の声のフル活用で、ピンチを切り抜けた経験が、幾度となくある。
職場では、たいてい、
「空気を読める人」
「察しがいい人」
「先回りしてくれる人」
と、褒められる。
…読んでるの、空気じゃないんだ、とは、口が裂けても言えない。
以上が、私の秘密のうちの1つだ。
HSPさんだねってよく言われます。
でも、心の声を聞いたことがある人には、出会ったことないです(/. _.\)
何も言ってないのに、笑顔で「今何かおっしゃいましたか?」って聞いてくる人物がいたら、リアル鰯田鰹節ですᐡ ̳ᴗ ̫ ᴗ ̳ᐡ♡