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4PEACE

「明日の土曜だけど、涼君空いてる?」

真弓は唐突に話しかけてきた。

「あぁ〜どうだっけな…別に予定ないけど?」

真弓は目をきらきらと輝かせた。

「明日からゴールデンウィークなんだし、どっか行こうよ!」

「そうだねって、っあ!ゴメン…明日は用事あるんだった」

すっかり忘れてた、あの約束…

「何?女?」

少しすねた表情をしている。

「まぁね。遊ぶ約束してんの」

「もしかしてまたあの子?」

「ッウ!…よくわかったね…」

「程々にしといた方がいいよ?最近の子って何考えてるんだかわかんないんだから」

別にあの子は何もしないよ、あんな子が変なことを考えてるはずがない。

ただ純粋で友達がいないだけなんだ、きっと。

「大丈夫だよあの子は」

「でも、涼君がロリコンだったなんて…私…私」

「っち、違うって!!」

そんな楽しいひと時が今夜は続いた。


           □   

■コ コ   ロ ノ  カ■ケ  ラ■

    □   □



翌朝、朝早く起きてせっせとお弁当を作っていた。

「これは真弓の分、こっちは俺とあの子の分っと…」

そして約束の時間になると、2人分の弁当を持って家を後にした。


「はぁーはぁー…待った?」

走ってきたせいもあって、汗が頬を滴り落ちる。

なんで時計遅れてたんだよ!

「ううん」

今日もクマのぬいぐるみを手に握っていた。

「今日は何して遊ぶ、涼君?」

「その前に、名前聞いてなかったから名前、教えてくれる?」

「っえ…」

一瞬寒気を感じた。

背中の方から殺気の様な…

「…チリ…塚本 チリ…」

「あっ、あぁ、じゃあ今度からチリちゃんって呼ぶね?」

「ウン!」

今日最高の笑顔をチリちゃんは見せてくれた。

それにしてもさっきのはなんだったんだろう。

考える前にチリちゃんに手を引っ張られた。

「アレ…アレからしよ!」

チリちゃんの指さす方向にはシーソーが。


最初の危険信号だったんだ…

あの感じた殺気は本物だった…

あの時、誰から感じた殺気か分かっていれば…

真弓の言葉を気にしていれば…

僕はこんな風に何もかもがボロボロにならなくて済んだのかもしれない…

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